1日、陝西省宝鶏市にある秦始皇帝の先祖の墓・秦公6号大墓で今年6月、盗掘目的と思われる深さ19mの穴が出現。爆薬を使用して掘られた形跡が認められたが、墓室内の貴重な文物に被害はなかった。写真は盗掘被害に遭った同省西安市の秦東陵。

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2011年8月31日、陝西省文物局の発表によると、今年6月初旬に同省宝鶏市鳳翔県にある秦公6号大墓で盗掘のためと思われる深さ19mの穴が掘られているのが見つかった。墓室内の貴重な文物に被害はなかった。9月1日付で中国新聞社が伝えた。

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統一前の秦王朝の都は現在の鳳翔県にあった。1976年に同県の村人が特殊な粘土層を発見。その後、文物局の調べで付近一帯が秦の陵墓群「秦公陵園」であることが明らかになった。1986年には秦公陵園の規模が東西に12km、南北に3kmで、統一前の294年間に王位にあった19代の秦国王が葬られていると判明したが、6号大墓に埋葬されている人物はまだ特定されていない。

今年6月、鳳翔県文物局の管理員が秦公陵園を巡回中、6号大墓の主墓室上にあたる場所にトンネルのような深さ19mの穴が掘られているのを発見。文物局と公安局が調べたところ、穴は爆薬を使用して掘られたもので墓室外側に到達していた。6号大墓の埋葬方式が堅牢な「黄腸題湊」(※訳者注)であったため、完全に爆破できなかったもよう。このため、墓室内の文物が盗難に遭うことはなかった。中国公安部はこの盗掘未遂事件を重大犯罪と認定。陝西省警察は盗掘犯逮捕に向け全力で捜査中だ。(翻訳・編集/本郷)

※黄腸題湊とは:
中国古代の埋葬様式の一種。黄腸はコノテガシワを、題湊は木の先端が内側に向かっていることなどを指す。大量のコノテガシワの木片を細かく組み合わせて作られた墓室は非常に強固で堅牢。王族や諸侯などの高い身分を証明するものである。

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