福島原発の相次ぐ爆発事故を受け、韓国では「放射能が韓国に上陸する」とのデマが急速に広がり、不安が高まり始めた。韓国警察庁は「虚偽の事実を流布し、恐怖心・不安感をあおる」として本格的な捜査を開始した。

 韓国では連日、東日本で発生した地震情報と福島原発の動向を伝えており、特に福島原発の放射能が自国に及ぼす影響の可能性について言及する報道が相次いだ。複数の関連ワードが連日人気急上昇ワードの上位を占めている。

 15日になって、「日本の原子炉で流出した放射能が風に流され、韓国に上陸する」という内容のデマが携帯電話のメッセージやメール、ツイッターなどを通じて急速に広がった。「日本の放射能の風が韓国の方向に来ている」、「室内にとどまっていて、窓も閉めること」など、具体的な避難方法も書かれており、不安が募るばかりだ。

 根拠のないデマの拡散を食い止めようと、韓国の警察庁サイバーテロ対応センターは本格的な捜査に着手した。警察は、上記のようなデマを流す者に対して「情報通信網利用促進及び情報保護などに関する法律」違反、「軽犯罪処罰法」違反などを適用して取り締まるという。

 韓国の気象庁は「気象庁の発信として不安を募らせる放射能関連メッセージが流れているが、気象庁は発信していない」、「内容も事実無根」と発表。韓国に放射能の被害が及ぶ可能性は低いとし、冷静な対応を呼びかけた。(編集担当:金志秀)



■最新記事
【中国人に聞く】福島原発は今後も爆発が続くと思いますか?
福島原発事故、日本が要請、韓国、ホウ酸を緊急支援へ
米シンクタンク指摘、福島原発、最悪「レベル7」も
福島原発事故、「日本は安全な原子炉を作っているはず」―米紙
救援活動中のアメリカ軍に被爆者が出たと発表される