■人もボールも動くサッカー
9日に行われた横浜FCとの練習試合。そこで町田ゼルビアが見せたサッカーは、一昨年のシーズン終盤に大分が見せた華麗なるパスサッカーの片鱗を感じさせるものだった。

ポポヴィッチ監督を招聘して、新たなスタートを切った町田。チーム始動からまだ2週間が経ったばかりだが、試合がはじまると、スピーディーなボール回しと、次から次に人が前線に飛び出していく流動的な攻撃で横浜FCを攻め立てた。横浜FCのプレスがかかっても慌てることなく、DFラインでボールを動かし、そして、サイドに追い詰められたら素早いパス交換からのサイドチェンジで一気に局面を打開していく。

まさに“人もボールも動くサッカー”で横浜FCのプレスを弄んだ。13分、左サイドから流れるパスワークを見せ、そしてゴール前のFW勝又慶典へ。素早いパスワークに横浜FC守備陣はついていけず。ペナルティエリア内で完全にフリーとなった勝又がGKとの1対1を冷静に流し込み、町田が先制する。

■鮮やかなゴールに、相手サポーターからも拍手が
その後、ボランチを中心にボールをつなぎ出した横浜FCにペースを握られ、2点を許すが、そこから再び町田が息を吹き返す。59分、横浜FC陣内に攻め込んだ際にパスミスするものの、すぐさま激しいプレスをかけて奪い返し、スルーパス。反応したMF星大輔がGKに倒されてPKを獲得。星自らが蹴り込んで同点に追いつく。さらに80分には、左サイドバックからクサビのボールが入ると、左サイド前方で3本ダイレクトパスをつなぐ。

素早いパス交換で横浜FCの陣形を寄せておいて、一気にサイドチェンジ。右サイドでフリーの状態でボールを受けた星大輔が冷静に中央に折り返すと、ニアに走り込んだMF酒井良がスルー。酒井の動きに横浜FC守備陣は完全に惑わされ、ファーサイドで待ち構えていたMF鈴木崇文は完全にフリーの状態。狙いすましてゴールに蹴り込み、逆転に成功する。あまりにも鮮やかなゴールに、町田サポーターだけでなく、横浜FCサポーターからも大きな拍手が巻き起きた。

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■著者プロフィール
佐藤拓也

1977年生まれ。北海道生まれ、横浜育ち。日本ジャーナリスト専門学校卒業後、フリーランスのライターとして活動を開始。その後、「EL GOLAZO」や「J’sGOAL」、「週刊サッカーダイジェスト」「週刊サッカーマガジン」「スポーツナビ」などサッカー専門媒体に執筆。現在はJ2を中心に様々なカテゴリーを取材して回っている。


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