日本テレビ「NEWS ZERO」(13日放送)番組内で行われたサッカー元日本代表・中田英寿と横浜FC・三浦知良による対談。日本×ヨルダン戦の感想に続き、その中盤では、二人が共通して持つサッカー観に触れた。

カズ:この前のW杯も含め、その財産でやってる部分がまだまだ多い。ザッケローニ監督の色が出ているかって言ったら、まだまだ出てない。もちろん、代表っていうのは、勝ちながら成長していかなきゃいけないチームだと思うんでね。それを両立してやるっていうのは大変なことなんで。いい結果出してほしいですけど、準優勝したからダメとか、優勝したからいいとかではなく、チームとして全体としてサッカーができたか、そういうことが大事じゃないかな。

ヒデ:最近、他の選手より走れるっていうのは大事だし、90分走り続けていいプレーするっていうのは大事だけど、実際にボールを触っている場面なんて少ないじゃないですか。1分、2分。

カズ:90分で1分か、2分なんだよね。やっぱりクオリティの部分で、どれだけ高いプレーができるか。ある意味、走るとか当たり前の部分があるし、それはみんなやれることだけど、テクニカルな部分で魅せられるとか、自分の特徴出すっていうのは、なかなかできないから。

ヒデ:サッカーを知って、サッカーがうまい。ただ、走れる、身体能力が高いではなく、サッカーの中でうまいプレーができるのか。すごい少なくなってるなぁっていう気がしますね。

カズ:それすごい大事なことだと思うんだよね。サッカーなんだから、そこまで走らなくてもいいよっていうのもあるんだよね。本当に。うん。

ヒデ:サッカーのうまさって何かっていうと、相手との駆け引きであったり、自分が必ずしも全力で頑張ることが必ずいい結果になるかというとそうではなく、いかに周りを使えるか。自分が活きるために、最後は他の選手を使えるか。ずる賢さ。技術がうまいヤツは沢山いるし、だけど、サッカーのうまいやつっていうのは、駆け引きも含めて何となく少なくなってるかな。

カズ:このニュアンスって、ちょっと伝わり辛い部分もあるんだよね。ヒデが言ったのも、その通りだなって。サッカーがうまいっていう。ボール扱いのがうまいというのも違うし、シュートがうまいとか、そういうことじゃない。サッカーがうまい。