■主審:廣瀬格

 採点:3

 約10秒弱。

 ゴールが入ってから、廣瀬主審がパフォーマンスを止めるまでの時間だ。

 確かに槙野がパフォーマンスのポジションに行くのがいつもより遅く感じた部分はある。ただ、止めるほど遅いとは感じなかった。もちろん、少し大掛かりなパフォーマンスをするのかにも見えたが、時間や横浜FM側のリアクションを考えても止める必要があったようには思えない。

 ‘弱い’と評されそうなくらいの廣瀬主審のまさかの対応に、正直面食らった。ただ、こうも思った。もしかしたら、少し気にかけるように言われていたのかなと。とは言え、松崎審判委員長はこの件に関して理解をまったく示していない。廣瀬主審の判断ミスという見解で終わりにしているようにみえる。廣瀬主審の考えは見えてこないままに。

 1分、足にチャージした松田のファウル。2分には小野のホールディングをしっかりとる。6分、抜かれた所をファウルでとめた広島選手に注意を与える。10分、足を引っ掛ける格好になった槙野のファウル。

 9分には中村俊への激しいチャージを流したように、ボールにプレーできるものは流す。

 17分の栗原の守備はホールディングのような気もするが。影響していないということだろうか。このあたりが難しい。26分の小野へのディフェンスはボールをカットした際に、しっかりとボールにいったためノーファウル。38分、中村俊の体にチャージしてしまった森崎浩に警告。

 51分の槙野のファウルは微妙だった。主審の位置からはおそらく見えていなく、逆に副審はノーファウルとわかっていたようにみえる。55分、繰り返しの違反で中島に警告。

68分の松田のディフェンスはボールにいっているが、足を蹴っているためファウル。妥当な判定だ。79分、競り合い時、意図的に手を出してハンドをしたミキッチに警告。

試合を振り返ってわかるように、妥当なレフェリングだった。ゆえに、パフォーマンスを止めたのに違和感を覚える。あまりに廣瀬主審らしくない。どんな考えがあったのか。審判委員長がコラムを書くならば、保身的なものではなく、そういった審判員の思いを教えて欲しいものだ。

〜採点基準〜
5:彼なしに試合はありえなかった
4:普通に試合を終わらせた
3:ミスにも見えるシーンがあったが、試合に影響はなかった
2:試合に影響はなかったかもしれないが、カード・得点に対する微妙なシーンがあった
1:ミスから試合の流れを変えてしまった
0:試合を壊してしまった

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