リーグ前節ミラン戦で敗北を喫したユヴェントス。その代償を払わされているのが、チーロ・フェッラーラ監督だ。ユーヴェは13日、コッパ・イタリア５回戦でナポリと対戦するが、この試合がフェッラーラ監督にとってユヴェントスでの最後の試合になるかもしれない。クラブが代役を招へいする可能性を検討していることは明らかで、フェッラーラ監督も自らそれを認めている。

クラブのジャン・クロード・ブラン会長とロベルト・ベッテガ氏（副ゼネラル・マネージャー）、アレッシオ・セッコ氏（スポーツ・ディレクター）の３名は12日、練習場に姿を見せ、チームやテクニカルスタッフと１時間以上のミーティングを行っている。フェッラーラ監督は同日の会見で、次のように話した。

「解任？　敗北ととらえることは絶対にないよ。自分の成長だととらえる。私の母が言っていたが、一つの扉が閉まるというのは、別の大きな扉が開くということなんだ。昨日、私の友人は私が（映画の）ロッキーみたいだと言ったよ。たくさんのパンチを受けて、血だらけになっているのに、私は痛くないと言い続けるんだ。私をノックアウトさせるものなどない。もっと強く殴らなければいけないよ。私の母はもっと強いパンチを私にしていたものさ」

「ファンが反発？　日曜の試合でサポーターたちは私に抗議した。彼らの気持ちは理解しているし、それを爆発させるのも理解できる。あくまで限度の範囲内ならね。今年のセリエＡは記録的に解任が続いている。一定の路線を維持するクラブを見つけられるのは、そうあることじゃない」

「我々はビデオをいくつか見直して、プレーについて話をした。今日はいつもより少し長い一日だったけど、それがうまくいくことを願っているよ。首脳陣が来るのは初めてのことじゃない。現状を理解し、チームと指揮官の近くにいようという意欲の表れだよ。何度かあったことだ。悪くないよ。悪いのは結果さ。私としては、とてもうれしいことだ。別に普通のことだと思うけどね」

「ただ、ピッチのことはまた別の話だ。クラブと会長が継続的にチームとコンタクトをとって状況を把握するのは、正しいことだと思う。でも、彼らの誰もピッチに立つわけじゃない。戦術やテクニカルなことは別物なんだ。セットプレーでのミス？　４人のDFたちだけの問題じゃない。こういう状況では、MFやFWだって守らなければいけないんだ。不注意が高い代償となることが何度かあった。我々はもっと集中し、気をつけなければならない。なぜ気をそらしてしまうのか？　そういうトレーニングで私がもっと言い続けなければならない。最大限に専念することを求めるよ。もっと妥協しないようにする」

「ミラン戦が何かを変えることはない。監督交代は以前から話されているし、ミラン戦後にクラブが留任を明言する必要もなかった。クラブの考えは知っているし、今が難しい時期なのも理解している。私は大人だし、免疫があるからね。難しい時期を乗り越える必要がある。監督なら誰でも、その運命は結果次第なんだ。結果が出なければ、クラブは正しいと考える対策を取るだろう」

「私の進退が明確でない？　焦るのは生産的じゃないし、クラブはすべてを検討しなければならない。そういう状況になるとは感じていないが、目を閉じているわけにもいかないからね。パーソナリティーのある選手たちは、監督の状況に左右されたりしない。チームにそのパーソナリティーが欠けている？　今は全員にとって難しい時期だけど、素晴らしい気迫を持った選手たちがいるよ」