「これで果たして本当に『オールスター』と言えるのか?」

今年で59回目を迎えるプロ野球オールスター戦の開催を前に、その存在意義に疑義を唱える男がいた。これは、13日(月)発売の男性誌『週刊プレイボーイ』の人気コラム『江夏豊のアウトロー野球論』のなかで江夏氏が語ったものだ。

ファン投票11人枠に広島カープの選手5名が選出された今回の球宴。「43イニング連続無失点を達成した大竹はまだ理解できるものの、他の野手たちはいずれも好成績を残しているわけではない。これはもう、第2戦の開催地が広島というだけで選ばれた」、「パ・リーグ勢は日本ハム勢が4人と最多だが(中略)なぜDH部門がレギュラーではない二岡なのか。こちらもやはり第1戦の開催地が札幌ゆえの結果」と指摘する江夏氏は、組織票、そして、NPBの方針を問題視する。

また、江夏氏が“ダルビッシュと並ぶ球界のスター”と評す阪神タイガースの金本が選手間投票でしか選ばれていない現状にも、「投票した方々のなかに本当の野球ファンがどれだけいたのか(中略)メジャーのファン投票では地元開催だからといって、レギュラーでもない地元の選手が選ばれることなどありえない。なぜなら、メジャーのファンはチームのファンである以前に野球ファンなのだ」といった疑問を投げかけた。

後半では、「あまりにも偏った結果が出るようなファン投票なら実施する意味がないと思うし、かえってオールスターの価値を下げるだけ」と語る江夏氏は、「コミッショナーによる金儲けのイベントにすぎない」と言い切り、その他に、同コラム内では、移動日程や試合数についても歯に衣着せぬ発言で球界への提言を繰り返すのだった。

■週刊プレイボーイ(7/27 No.30)
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