1日のセリエA第26節ホームのASローマ戦で、2−3の後半34分から途中出場し、直後に3−3ドローに持ち込む同点ヘッドを決めたインテルの元アルゼンチン代表FWエルナン･クレスポ（33）。セリエAで通算138得点、欧州カップ戦で通算35得点を記録する実績を誇りながらも、欧州CL登録メンバー外になるなど、出場機会に恵まれていないクレスポが、“ガゼッタ･デッロ･スポルト”紙の独占インタビューで現在の心境を明かした。

−ASローマ戦のヘディングシュートはどのような心境だったか？
「少し怒りもあった。自分のメッセージが込められていたヘディングだったよ」

−メッセージとは？
「クラブ、監督、同僚、そしてサポーターに対して自分が真のプロフェッショナルだということを証明できた。嬉しかったよ。今は気持ちをコントロールし、集中して練習に臨んでいる。監督から声がかかれば、プレーで応えられるようにしている」

−ASローマ戦のゴールはVTRで確認したか？
「見たよ。まるで喜びではしゃぎまわる子供のようにね。最高だったよ。何故だかわかるかい？それはサン･シーロであのような劇的な瞬間はもう訪れないだろうと思っていたからさ。自分自身、そして家族にとっても最高の出来事だった。自分が愛する人達と喜びを分かち合いたい」

−インテルとの関係は今季終了後に終わりを告げる…。
「それは避けられない。6月末でインテルとの契約は切れる。自分は現役でプレーを続けたい。チームにとって、重要な存在であると感じていたい。2010年のW杯出場も諦めてはいない」

−アルゼンチン代表監督のマラドーナとは話し合いを？
「話し合っているよ。自分の試合を見てくれているようだ。しかし、代表に復帰するためには、安定して得点を挙げなければならない。彼も自分もその点で同じ見解だ」

−今季、ポジションを獲得できてない理由を誰かに尋ねたか？
「確認したが、返答はなかった」

−モウリーニョ（監督）に怒りを覚えている？
「どのような理由で？」

−出場機会を与えられないという理由で。
「決定権は彼にあり、自分は彼の決定に従わなければならない。混乱を起こすことは自分のスタイルではない。苦しいのは確かだが…」

−1月に移籍する可能性がありながら、なぜ残留を。
「移籍先は自分で決断したい。また、タイミングも自分で判断したい。シーズン途中での移籍は嫌だった。また、家族の問題もある」

−欧州CLのリスト外となった。心の傷は癒えていないのでは？
「初めての経験だったからね。欧州戦でも得点を挙げており、貢献する自信もあった」

−04−05季の欧州CL決勝トーナメント1回戦マンチェスター･ユナイテッド戦で、当時の所属チームであるACミランで決勝点を挙げたが？
「よく覚えているよ。第2レグでも自分が決めた。素晴らしかった。最終的にPKで敗れたが、その年の決勝戦リバプール戦でも2得点を挙げた。みんな俺の功績を忘れてしまっているようだが…」

−移籍先は決まっている？
「まだだ。希望はあるが、強く願っているので公表はしない」