「120%のデカ目革命」。株式会社バンダイナムコゲームスが先月末に投入したアーケード用シールプリント機は、被写体の目だけを大きくする技術を独自に開発し、「目が大きくかわいく写る」ということをセールスポイントとした。男性、特に筆者のような年代から考えれば「ええ〜っ?」と思ってしまいがちなのだが、実はこれ、いわゆる「ソリューション」というものの本質を表わしているんじゃないかと思う。


バンダイナムコゲームス「Jewella Eye(ジュエラ・アイ)」
http://www.bandainamcogames.co.jp/aa/am/vg/jewella-eye/dekame.php

「プリクラ」もしくは「プリント倶楽部」はアトラスの商標で、他社製品は単純に「シールプリント機」と表記すべきなのだが、一般名詞化していることもあり、標題にのみその表記を用いた。

さて、そのシールプリント機の元祖、アストラス社製の「プリクラ」は1995年に初登場している。それ以前にもあった証明写真用の自動撮影機が原点と言われているが、その意味ではシールプリント機も「写真」であることは間違いない。
「写真」とは読んで字の如く「ありのままを写し取ること。また、その写しとった像(広辞苑)である」。しかし、その意味からすると、もはやシールプリント機は「写真」とはますます別物となってきている。

これまでにも絶妙な照明のあて方で「肌がきれいに見える」仕上がりを実現するという機種もあり、出来上がったシールプリントを見せられると「これ、本当に君なの?」と思わず言ってしまいそうになるものもあった。それがさらに進化したのだ。
「肌がきれいになって、美人ぽく写る」・・・程度であれば、まだそれは本人であることは間違いない。しかし、目という顔の特定パーツを大きくすると、それはもはや「本人」でないのでは?・・・と思う。
しかし、利用者にとっては、(故・赤塚不二夫的表現をするなら)「それでいいのだ!」という所だろう。


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