元女子ソフトボール日本代表監督・宇津木妙子
─宇津木さんが考える理想の指導者・リーダーとはどんな人ですか。
宇津木「組織の輪を大切にして、人のことをしっかりと活かせる人だと思います。改めて振り返ると、理想のリーダーの1人として私の心の中にいるのは日立高崎の監督に就任する機会を与えていただいた当時の工場長です。どんなことにも厳しさを持って臨み、常に自分の役割を認識しながら、人を活かすことを深く考えていた人だと思います」
(聞き手=成島 正倫)
〈私のコーチングの流儀〉人をどのように活かすかを常に考える
1人ひとりの役割を明確にして、ブレのない選手起用を心がけました。そうすることで調子の上がらない選手にも思いが伝わり、結果を出してくれます。結果が出ないときは自分が責任をとる。指導者はその覚悟がなければなりません。
〈略歴〉
うつぎ たえこ
1953年、埼玉県比企郡中山村(現川島町)生まれ。ユニチカ垂井ソフトボール部でプレーし、内野手として全日本チームでも活躍した。引退後ジュニア日本代表コーチを経て、85年日立高崎(ルネサスエレクトロニクス高崎を経て、現ビックカメラ高崎)監督。00年シドニー五輪で日本代表監督を務め銀メダル、04年アテネでは銅メダルを獲得。現在、日本ソフトボール協会常務理事・国際委員長、東京国際大学特命教授の要職に就きながら、11年6月には自らが理事長となり、NPO法人ソフトボール・ドリームを設立。ソフトボールの普及活動に取り組む。