公開された実験水路での人工津波。ブロックにぶつかった瞬間、高さ8メートルまで波が飛び散った(撮影:宗宮隆浩)

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高さ最大2.5メートルと世界最大クラスの人工津波を起こせる実験水路が30日、神奈川県横須賀市の独立行政法人港湾空港技術研究所(港技研)で一般公開された。隣接する国土交通省国土技術政策総合研究所と合わせた「夏の一般公開」の一環。夏休最初の週末に、家族連れが大勢詰め掛け、海や空に関する最先端の研究に触れた。

 この水路は「大規模波動地盤総合水路」といい、長さ184メートル、幅3.5メートル、深さ12メートル。昨年12月にインドネシア・スマトラ沖地震で甚大な津波被害が出たことを受け、今春、従来の実験用水路を、大きな津波が起こせるように造波板を改良した。最大2.5メートルの人工津波は世界最大級という。実寸に近い津波で実験することで、建物の被害状況など、より正確なデータを集めて耐波設計に生かす。

 6月末に同実験水路がメディア報道されたこともあり、この日は昨年の倍以上の約2000人が訪れた。津波実験では、1メートル四方のコンクリート製ブロックを3つ水路に置き、沿岸のビルに見立てた。高さ約1.3メートルの人工津波は数秒で到達し、ブロックに当たった瞬間、くだけた波は8メートルほどの高さまで飛び散った。音もすさまじく、爆発音のような音が実験棟内に響いた。

 横須賀市の小3男児(7)は「ふつうの波よりもすごかった」と興奮気味に話し、横浜市の小3女児(8)は「(自宅の)5階建ての建物でも津波に襲われそう」と怖さを実感していた。

 一般公開は、ほかに地震体験車や海洋の重油流出を想定した油回収実験のコーナーがあり、子どもたちの関心を引いていた。【了】