恋が上手くいかないのはアニムス(男らしさ)が強いせい?恋愛個性を心理学的に解説

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『恋がヘタでも生きてます』(日テレ系)が、佳境を迎えていますね。

主人公の茅ヶ崎美沙は、男勝りでバリバリ仕事をこなすキャリアウーマン。狙っていた社長の座を奪われ、新社長の雄島佳介を憎々しく思っていました。

当の佳介は、ちょっと強引なくらい情熱的に美沙にアプローチ。さらに「君一人でそんなに頑張らなくていい」と優しく気遣ってくれます。
振り回されながらもだんだんと、美沙は佳介に惹かれていき…。

◆人は相反する性質を持っている


美沙の同居人・榎田千尋は、美沙と正反対のお嬢様気質。
婚約者と自分の後輩が浮気していることを知り、ショックを受けるものの「もう二度と浮気しない」という言葉を信じて許します。

でも、自分の性的魅力に自信を失い、自信を取り戻すために浮気をしてしまうのです。
相手はなんと、美沙と同じ会社で働くプログラマー橋本司。遊び人気質の司と逢瀬を重ねながら、千尋は司に心惹かれていることに気づきます。

もう結婚は無理だと悟り婚約を解消。司の元に行き、「私をセフレにしてください!」と頼み込んで強引にキスします。

美沙と千尋はもともとの気質が真逆ですが、恋の仕方も両極端ですね。
勝気なはずの美沙は自分の気持ちになかなか素直になれず、押しの強い佳介に逆らえません。

一方、穏やかな性格の千尋は、いざとなったら体を張る勢いと度胸があります。人の性質というのは、このように一筋縄ではいかないのです。

男性の無意識の中にある女らしさを分析心理学用語で「アニマ」(Anima)、女性の無意識の中にある男らしさを「アニムス」(Animus)といいます。
男女ともども「アニマ」と「アニムス」を包含しており、それぞれの強さの割合が「人格の個性」を生んでいます。

ではどんな個性を生むのか、具体的に解説しましょう。

◆アニムスの強弱が生み出す個性


アニムスがそれほど強くない女性は、チャレンジ精神が旺盛ではありません。どちらかというと保守的で、誰かの後に続いて何かをする傾向が強いです。
付き合っている男性に甘えたり頼ったりすることに抵抗はないものの、正面からハッキリと意見するのが苦手。そのため状況に流されやすい傾向があります。

対して、アニムスが強い女性は強気を見せてくれる男性でないと物足りなさを感じてしまい、出会いがあってもなかなか恋愛に発展しません。

自分一人で解決しようとする傾向があり、特に周りの期待にこたえようと意気込むため、知らず知らずのうちに孤独なまま苦労や負担を背負ってしまうところがあります。
見方を変えると、より高い自我を手に入れようと果敢に挑戦していくような、そんな向上心があるともいえるでしょう。

◆アニマの強弱が生み出す個性


アニマの弱い男性は、リーダーシップがあり常に理路整然としています。決断力・判断力に優れているため、一見すると「頼りがいのある大人」に見えるでしょう。
ただ、共感能力が低く、感情的な問題を察したり理解したりすることが苦手です。そのため、恋人に「冷たい」「優しくない」と思わせてしまうことがあります。

一方、アニマの強い男性は、大変感受性が豊かです。一緒に何かをして共感し合うことを好むので、愛情あふれる一時を過ごせるでしょう。
でも、トラブル時にテキパキ対処するのは苦手で、本人はじっくり考えてことに当たろうとしているのに、女性に「頼りない」と思わせてしまうことがあります。

◆まとめ


内面要素によって生み出される傾向、ご理解いただけましたでしょうか。

傾向が強いのと弱いのと、どちらがよいということはありません。あなたと相手の性的元型がぴったりとハマるかどうか、そこが重要です。
もしかしたら思っていたのと違う一面があるのかも。改めて、見つめなおしてみてはいかがでしょうか。

ライタープロフィール


黒木蜜
一般企業に勤めながら執筆した作品が日本文学館のオムニバス本に掲載され作家デビュー。古事記への造詣が深く、全国300ヶ所以上の神社紹介記事を執筆。現在、古事記の観点から紹介する神社コラム/恋愛コラムなども手がけている。