役所広司&松坂桃李、バディに!『孤狼の血』映画化に豪華キャストずらり
映画『孤狼の血』の製作発表会見が3日、都内で行われ、役所広司と松坂桃李が暴力団に関わる事件に挑む刑事役でタッグを組むことが明らかになった。映画『日本のいちばん長い日』や大和ハウスのCMなどで共演してきた二人。本作ではバディ役とあって、松坂は「今回こうしてがっつりと共演できて、バディとして役所さんと一緒にいられるのはうれしい。役所さんに必死に食らいついていきたい」と意気込んだ。
暴対法成立以前の広島・呉原市を舞台に、暴力団系列の金融会社社員失踪事件を捜査する警察と暴力団組織の激しい闘いを描く本作。会見では、キャスト発表が行われた。主演として刑事・大上役を務める役所と、新人刑事・日岡役の松坂、クラブのママ・高木役の真木よう子、五十子会組長・五十子正平役の石橋蓮司、尾谷組の若頭・一之瀬役の江口洋介ら出演者、メガホンを取る白石和彌監督、原作者の柚月裕子が出席した。
呉原市のモデルとなった広島・呉は『仁義なき戦い』の舞台でもある。“警察小説×『仁義なき戦い』”とも話題になっている本作だが、冒頭壇上に立った原作者の柚月は「『仁義なき戦い』は大好き。それを観た時からいつかこんな熱い作品を作ってみたいと思っていました。『仁義なき戦い』がなければこの作品はありませんでした」と同作との関わりを紹介。役所も「『仁義なき戦い』は若い頃にドキドキわくわくしながら観た映画。このテイストはやはり東映で作らなきゃいけない。監督もこのテイストを撮らせたら、今、白石監督以外にないと思います」と自信たっぷりに語った。
役所は呉弁に悪戦苦闘しているとも明かし、「広島の人にひんしゅくを買わないようにしたい。クランクインまでに頑張って習得したい」と決意をあらわに。松坂との共演については、「呉でのオールロケということで監督が撮影の余白を作ってくれたら一緒に酒でも飲みに行きたい」と話すと、白石監督が「余白を作ります。約束します」と続け会場を盛り上げた。
白石監督は「今なかなかこういう題材の作品を作ることができない。でも韓国ノワールが全盛だったりして、外国ではたくさん作られている。自分もコンプライアンスを気にせずやりたい。一刻もはやく広島の呉に乗り込んで大暴れしたい」と意気込み。松坂も「この作品を読んで一人の若者、男としてすごく胸が熱くなった。何かわからないですけど何かに対してもっと熱を持って挑もうと自分を奮い立たせてくれるような作品だと思います」と原作を絶賛した。
一方、「わたしが男だったらヤクザの役をやりたかった」と熱い役どころの男性陣をうらやむ真木。ヤクザの若頭役の江口はすでに役づくりに奮闘しているようで、「なかなか(実際の)現場を見に行くのが難しい役柄。でも、何となく街を歩いてそれっぽい人を見ては研究しています」と話して周囲を笑わせていた。(取材・文:名鹿祥史)
『孤狼の血』は2018年春に全国公開