涙を流しながら思いを語った飯豊まりえ

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 女優の飯豊まりえが1日、新宿バルト9で行われた映画『暗黒女子』初日舞台あいさつに清野菜名、玉城ティナ、小島梨里杏、平祐奈、千葉雄大、耶雲哉治監督と共に登壇した。飯豊と共にダブル主演を務めた清水富美加の出家騒動によって、公開自体が危ぶまれていたが、スタッフ、共演者、中でも主演の飯豊の頑張りで無事公開を迎えたことを、耶雲監督からねぎらわれると、飯豊は「この場所に立てたことはきっと富美加ちゃんにも伝わっていると思います」と大粒の涙を流しながら語った。

 本作は、秋吉理香子の同名小説を、映画『百瀬、こっちを向いて。』の耶雲哉治監督が映画化。セレブ女子高生たちが通う、聖母マリア女子高等学院の文学サークルメンバー・白石いつみ(飯豊まりえ)の謎の死をめぐり開かれた朗読会で繰り広げられる女子高生たちの善と悪の狭間を描く。

 耶雲監督は開口一番「公開できて本当に良かった」と安堵の表情を浮かべると「主演の一人の清水富美加ちゃんが、この場にはいないのはとても残念ですが、公開を迎えられて良かったです。でも公開が決まっても、大々的な宣伝やプロモーションが出来できず、映画のことも取り上げられず、複雑な思いがあったと思います。でもみんながPR活動を頑張ったおかげで、この日を迎えられました。中でも、急遽一人で責任を担うことになった飯豊まりえちゃんは、苦労と重圧があったと思いますが、とても頑張って、本当の女優になりました」と心のこもった手紙を出演者に贈る。

 そんな耶雲監督の思いに、飯豊は感極まって涙を流しつつも、「富美加ちゃんに甘えようと思っていた部分もあり、一人になったときはすごく不安でしたが、富美加ちゃんのために頑張ろうと思いました。今日のことはニュースなどで富美加ちゃんにも伝わると思います。7人で映画を作れて幸せでした」と力強く語った。

 また、この日は他地域での舞台あいさつに出演していた飯豊、清野、玉城、小島が交通渋滞により、舞台あいさつ開始時間に間に合わないというアクシデントもあり、平と千葉が10分近くMCとして場をつなぐという場面も。千葉は『暗黒女子』に絡めて「今日は『明白男子』の初日舞台あいさつにご来場いただきありがとうございます」とボケると、平も「わたしたちの青春ラブストーリーを観に来てくれてありがとう。キスシーンは大変でしたね」とノリノリに返し客席を盛り上げていた。(磯部正和)

映画『暗黒女子』は全国公開中