オリックスからFAで阪神へ移籍する糸井嘉男【写真:編集部】

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オリックスは人的補償を要求へ、28人から外れた“掘り出し物”を見つけられるか

 オリックスからFA宣言した糸井嘉男外野手の加入により大注目を浴びる金本阪神。だが、その裏では人的補償で逆にオリックスに移籍する選手もいる。

 糸井のオリックス時代の年俸は2億8000万円でBクラスに該当。オリックスは金銭(年俸の60%)か人的補償(+年俸の40%)を選択できるが、現段階では人的補償を要求する方針だ。新人選手、外国人選手を除く支配下選手28人をプロテクトした選手名簿から外れた選手で“掘り出し物”を見つけられるのかが焦点になる。今季の活躍、将来性、球団の生え抜きなどを総合し、プロテクト28人を予想してみた。

【投手】(13人)
▽先発
藤浪、能見、岩貞、青柳、望月、秋山、横山
▽救援
藤川、安藤、岩崎、高橋、島本、松田

【捕手】(3人)
原口、坂本、梅野

【内野手】(7人)
鳥谷、西岡、大和、北條、陽川、今成、植田

【外野手】(5人)
福留、高山、横田、中谷、板山

 まずは先発投手で7人を選んだ。藤浪、能見、岩貞ら今季のローテ投手は確実にプロテクトされるだろう。秋季キャンプで金本監督からの評価が高かった青柳、秋山、横山、そして指揮官に将来のエース候補と言わしめた望月を選出した。

投手で能見、野手で鳥谷が外れたら…

 中継ぎではベテランの藤川、安藤は生え抜き枠として球団は簡単に外せない。来季がFA移籍2年目となる高橋、リリーフ1本で勝負に挑む岩崎、金本監督が好評価する島本が左腕リリーバーの上位に位置する。松田も今季の成績をみれば外せない。

 捕手では問答無用で原口、後半に1軍定着したルーキー・坂本、打撃にも魅力がある梅野の3人で決まりだろう。

 野手はベテランの鳥谷、西岡、福留を外すことは考えにくく、若手の北條、高山も今季の活躍を見れば確実。今後の伸びしろ、監督の評価を総合して横田、中谷、陽川、植田、板山。糸井とは日本ハム時代からの仲で内外野+捕手で起用できる今成もプロテクトが濃厚だ。

 オリックス側は年俸、複数年に関係なく主力級を獲りに行く姿勢を見せている。もちろん駆け引きもあるだろうが、2012年にはソフトバンクにFA移籍した寺原の人的補償として馬原を獲得した経緯もある。糸井流出はオリックスにとって戦力、人気ともに大ダメージを受けただけに、投手で能見、野手では鳥谷クラスがプロテクトから外れれば“強行指名”する可能性もゼロではない。

 ただ、現実的な部分を考えれば左腕、外野手が補強ポイントになるだろう。糸井との契約締結は25日にコミッショナー公示された。プロテクトリストをオリックスに提示するのは、公示から2週間以内となっている。