『錦織圭 in 楽天ジャパンオープン2012 優勝への全記録』(ポニーキャニオン)

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 テニスの全仏オープンで、日本男子としては82年ぶりにベスト8進出を果たした錦織圭。日本では快進撃に大いに沸いているが、隣国・韓国でもその活躍ぶりが報じられている。

「錦織圭旋風、日本人82年ぶりに全仏オープン8強進出」(一般紙「国民日報」)、「日本のテニス選手・錦織圭の爆発的人気」(ネットニュース「news1」)、「全仏オープン、錦織、82年ぶりに日本人8強快挙」(通信社「聯合ニュース」)

 ネチズンたちの反応もさまざまだ。「錦織、たいしたものだ。昨年の全米オープン準優勝は、まぐれじゃなかったな」「まさに実写版『テニスの王子様』錦織、キミは最高だ!!」と絶賛する声もあれば、「ウワー、本当にスゴイ。日本人だけど認めなきゃいけない」「錦織、うまい!! ただうまいだけじゃない!! 正直、うらやましい」と、錦織を生んだ日本をうらやむ声もある。羨望よりも嫉妬心丸出しで、「82年前だったら日帝時代だな」「大日本帝国は、やはりテニスもうまいんだ」と皮肉る声もあるほどだ。

 ただ、韓国がうらやましがるのも当然だろう。錦織はいまや世界ランキング5位にまで上り詰めたが、韓国男子のテニス最高成績は07年全米オープンでシングルス16強まで進出したリ・ヒョンテクの世界ランク36位(07年8月)が最高位で、現役では18歳で“韓国テニス界の有望株”とされるチョン・ヒョンの世界ランキング69位が最高。かなり開きがあり、日韓テニスの実力は雲泥の差なのだ。錦織を引き合いに出すのもおこがましいくらい、韓国男子テニスのレベルは低い。それゆえに、韓国国内で行われるATPツアーもひとつもない。韓国はテニス後進国なのだ。

 少し強引なのは、そんな実力差を認めつつ「いつか韓国テニス界にもポスト錦織の出現が期待できる」という声があることだ。その期待を一身に背負うのが、前述したチョン・ヒョン。現在18歳の彼には、サムスン系列のサムスン証券がスポンサーについている。チョンも錦織について、「同じ東洋人選手がトップクラスで活躍していることは自信になる。僕と彼とでは、まだ刺激を受けたり、ライバル意識を感じるまでには実力差がありすぎるが、彼の活躍が自信を得る動機になっていることは事実」と語っている。

 もっとも、チョン本人が認めている通り、錦織との実力差は大きい。チョンは5月に行われたソウル・オープンで準優勝したものの、日本の添田豪(ランキング92位)に決勝で敗れているし、全仏オープンでは本選どころか予選1回戦で姿を消した。韓国が錦織をうらやみ、嫉妬する日々は、まだまだ続きそうだ。