第12回本屋大賞候補作全作レビュー1はコチラ『鹿の王』上橋菜穂子(角川書店)本屋大賞はこれが初ノミネート。上橋菜穂子は昨年、国際アンデルセン賞を受賞した。児童文学界の最高峰といってもいい賞で、これまでの日本人受賞は作家賞でまど・みちお、画家賞で赤羽末吉、安野光雅の3名だけである。2015年3月には『鹿の王』が、日本医師会が優れた医療小説に対して贈る日本医療小説大賞を獲得することも決まった。思えば既刊の『獣