脳科学者の茂木健一郎氏が自身のYouTubeチャンネルで「人間がpivotするのは、普段から当たり前だよね」を公開した。現代において重要視される「ピボット(方向転換)」について、脳科学の視点から人間本来の性質であると語り、自身の行動を制限しないよう提言している。

激しい時代の変化に伴い、人生や仕事の方向性を柔軟に変えていく「ピボット」の重要性が社会で叫ばれている。しかし、茂木氏は動画内で「考えてみるとこのピボットっていうのは、我々にとって当たり前のことなんですよ」と指摘。自ら脳の模型を手に取り、「前頭葉の、この注意のネットワークっていうのはピボットしまくってるわけですよ」と解説した。何かに集中していても大きな音がすればそちらを向き、食事の際におかずに注意を向け、人が集まるパーティで面白い話をする人に耳を傾けるなど、人間の脳は無意識のうちに注意を切り替えている。茂木氏によれば、私たちは「1日のうちに何千回もピボットしている」という。

一方で、人が方向転換を難しく感じてしまう理由について言及。組織への所属、与えられた仕事の役割、これまでの人間関係の文脈といった「外形的な理由」によって制約がかかっていると分析した。外からの制約が来ることで、我々は「それを信じてピボットしないってことはある」と語り、社会的な立場や思い込みが、本来備わっている柔軟性を奪っていると指摘している。人間は常にピボットする状態であるにもかかわらず、自ら制約を受け入れてしまっているのが現実だ。

最後に茂木氏は、ピボットを特別な決断と捉えるのではなく「自然にやればいい」と断言。「自分でピボットするのを邪魔しない、好きなようにやったらいい」と視聴者に語りかけた。変化を恐れず、人間が本来持っている柔軟な脳の働きに従って、自由に方向転換し続けることの重要性を説いて締めくくった。

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