1994年1月、ソウル新聞新春文芸賞の授賞式。右端・後段の女性が当時のハン・ガン氏(写真・ソウル新聞)「ドンシクは、道路の向こう側の建物の間に燃え尽きていく夕暮れを見ていた」1994年ソウル新聞新春文芸当選作「赤い錨」の最初の一文だ。これが、10日(現地時間)、韓国人として初めてノーベル文学賞を受賞した小説家ハン・ガン(53)の始まりを告げる合図であった。掲載当時、「ハン・ガンヒョン」というペンネームを使って