人生で一番悔いの残る試合を問われたら、「たぶん、あの試合を選ぶと思います」と、錦織圭は言った。あの試合......それは、2014年の全米オープン決勝戦。雲の切れ間から満月がのぞく晩夏のニューヨークの空の下で、マリン・チリッチ(クロアチア)に3-6、3-6、3-6で敗れた一戦のことだ。「負けたからというわけではなく、やっぱりあの決勝の大舞台で、いいプレーができなかったという悔いがあって」それが「人生最大の悔い