2021年、四段だった頃の伊藤匠新叡王(筆者撮影)2024年6月20日、将棋界に衝撃が走った。無敵の王者・藤井聡太八冠が初めてタイトル戦で敗れ、全冠の一角である叡王を失ったのだ。5番勝負を3勝2敗の接戦で制したのは、藤井と同学年である伊藤匠新叡王。2人は小学3年生のときに全国大会で対戦し、負けた藤井が号泣した。伊藤は将棋ファンにはデビュー時から知られた存在だが、一般的には今回初めてその名を耳にした人も多いだろう。