秀吉の遺児・羽柴(豊臣)秀頼とその母・茶々は大坂夏の陣で自害した。歴史学者の黒田基樹さんは「羽柴家滅亡の原因を考えたとき、大坂冬の陣直前まで家老であった片桐且元の存在は大きく、茶々が且元を排除したことが決定打となった。政治能力のある家臣がいなければ、大名家として存続するのは難しい」という――。※本稿は、黒田基樹『羽柴家崩壊茶々と片桐且元の懊悩』(平凡社)の一部を再編集したものです。■江戸幕府の臣