中国から国境の川越しに北朝鮮を望むと、頂上付近まで畑になっている山が目に入ってくる。「棚田」などと文化的な呼び方で風景を楽しむようなものではなく、文字通り、人々の生死がかかった畑だ。金日成主席は1974年、農業生産増大のために「全国土段々畑化計画」を打ち出した。山の斜面を切り開いて段々畑を作れば、生産量が増えるという考え方だったが、山林の破壊、自然災害(とくに水害)の多発、農業生産の減少、そしてついに