「着物での生活が長かったのでスーツはまだ慣れなくて」。甘利聡司氏(42)は大きな背中を少し丸めて照れくさそうに何度も額の汗を拭った。差し出された名刺には「アスリート・マーケティング株式会社」と記されている。所属はマネジメント事業部。主に現役アスリートや一線を退いた元アスリートのマネジメントを担当している。「強くなって父親に楽をさせたい」現役時のしこ名は闘鵬。中学卒業後からの26年間はまさに相撲一色の生