「犯罪は身近にあるものだと感じているはずでした。いざ、自分が被害に遭うと、頭で何も考えられなくなったんです」。青木千恵子弁護士は仕事で移動中、埼京線で痴漢被害にあった。普段は弁護士として、犯罪被害者の支援を専門分野の一つとしている。「弁護士だとわかっていたら痴漢しないだろうというのはおごりで、弁護士バッジも守ってはくれなかった」。支援する立場から一転、突然、被害者となった。捜査をうける中で、被害者