小谷野敦さんが「本の雑誌」2015年5月号に『芥川賞卒業宣言』を寄稿しました。『もてない男』(ちくま文庫、1999年)がヒットして批評家として一躍有名になり、のちに小説家として芥川賞に二度もノミネートされた(2011年「母子寮前」、2014年「ヌエのいた家」)、あの小谷野敦さんが、です。敦は「あつし」と読みます。「とん」と読ませていた時期もありますが、今はまた「あつし」です。近年、批評家を兼ねた小説家として、これ