パリに住み、国際機関に勤めていた。“自分の生み出す仕事には、圧倒的にリアリティがない”と感じて三十代も半ばを過ぎて「辞める」と決断する。そして、バウルの歌を探す旅に出るのだ。『バウルを探して』(川内有緒・幻冬舎)の副題は「地球の片隅に伝わる秘密の歌」。“バウルの歌”は、“ユネスコの無形文化遺産に登録されている伝統芸能”。吟遊詩人の歌だという。バングラデシュに行った著者が、どこで聴けるか質問すると、