育英vs御影
好投を見せた竹中（育英）
育英と対する御影。神港学園に7対8で破り、勢いに乗っている。だが育英は集中打、機動力を絡めて御影を圧倒した。 先制したのは3回表、3回表、2番中塚が右中間を破る三塁打を放つと、3番浅野の二ゴロで二塁走者が生還し、1点を先制する。さらに4番藤原の左前適時打、5番赤城は敵失で出塁し、一死一、二塁とすると、6番小林の中前適時打で2点を先制する。さらに一死二塁から1番押部の右前適時打で1点を追加すると、5回表には、4番藤原の左前安打で出塁すると、5番赤城が左中間を破る適時三塁打で、1点を追加。小林の適時打で5対0とする。さらに6回表には、打者10人で攻めたて一挙5点を奪う猛攻を見せ、10対0とした。
投げては竹中 健志朗（3年）が好投。身長185センチもあるという右の大型サイドハンド。この投手が実に素晴らしかった。力強い腕の振りから投じる速球は常時135キロ前後で最速138キロを計測。コンスタントに135、6キロを何度も計測しており、高校生の右サイドハンドで、このスピードをたたき出す投手は少ないだけに驚きだった。
調べると、秋の大会ではベンチ入りしていない。おそらく冬から春にかけて急激に伸びてきた逸材だろう。腰回りが太く、がっしりとした下半身、なで肩と投手として理想的な体型をしており、これほどのエンジンの大きさがあれば、夏には十分に140キロ台の計測も期待できるだろう。さらに115キロ前後のスライダー、100キロ前後のカーブを織り交ぜ、御影打線を被安打3本、8奪三振に抑える快投で、6回コールド勝ち。
育英が順当に初戦突破を果たした。個人の能力の高さが目立つチームだが、竹中健は潜在能力の高さはかなりのもので、4月以降、大きく注目を浴びる存在になるかもしれない。
（文＝河嶋 宗一）
