まだ受理がされたということは捜査が開始するというだけでありますので、協会としてアギーレ監督については無罪推定の原則ということで、有罪を前提に契約を解除したわけではありません。今の時点ではあくまでも無罪であるという前提で監督に対して対応しなければならないという前提がまずあるわけです。
 
 ただ、会長が申し上げたとおり、今後の代表チームへの影響を考えた時に、今後捜査が始まればアギーレ監督が対応していかなければならない。そのあと、もし起訴ということになった場合には、さらに裁判手続きに対応していかなければならない。そういった様々な状況を考えたうえで、マイナスリスクを今の時点で取り除くことが、日本代表チームにとってプラスであるという考えに基づいて、契約の解除に至ったわけです。
 
 したがって、会長が今申し上げた通りですが、法務委員長としてもまったく異論はないところであります」
 
――今日(2月3日)、役員の会議を開いたということですが、これは何時からどのぐらい時間行なわれたのか、それでどのような人が出て、どのような意見が出て、今回の結論に至ったのか。そのプロセスなどを言える範囲で教えて下さい。
 
大仁会長「今朝9時から、田嶋副会長、原専務理事、以下幹部が集まって、私の方から告発の受理が確認されたということで、今後の対応について、こうしたいという説明を致しました。それについて、(出席した)皆様から頂いた意見というのは、それ以外にやむを得ないということですね」
 
――スペイン紙では、結構早い段階で告発が受理されたという報道がありましたが、実際に受理されたのは昨日の段階なのか、それとも前の段階で受理されていたのでしょうか。もし前の段階で受理されていたなら、確認できたのが遅くなったのは、どういう理由があったのかお聞かせ下さい。
 
三好法務委員長「私の方からお答えします。受理されたのは先週の金曜日、1月30日だと我々は聞いています。アギーレ監督の代理弁護士から聞いています。で、1月14日ぐらいに受理されたのではというスペイン紙の報道がありましたが、あれは事実ではなかったと、我々は認識をしています。したがって、随分前に受理されていたのに、今まで放置していたとか、そういうことではないと考えています」
 
――アギーレ監督側から今回契約を解除するにあたって、違約金などの要求はあったのか。なかったとしても、今後あった場合どのような対応をとられるか、お答えください。
 
大仁会長「アギーレ監督とは、今回の解約について、条件面についても合意を致しております。内容については守秘義務があるため、ここでは申し上げられませんが、違約金という形はありません」
■後任監督についての考え
 
――今回アギーレ監督の契約解除をされたということで、後任の問題が上がってくる。3月に国際親善試合が2試合あり、それまでにすぐに監督を決めるのか、あるいは代行監督を立てるのか、現状の監督選びに関する進捗状況などありましたらお教え下さい。
 
大仁会長「できれば、3月の試合には間に合わせたいが、それに間に合わせるために、このへんでいいだろうという、そういう人材を選ぶことはありませんが、いずれにしろ、技術委員会がこれから全力を上げて、新しい監督を含む、新しい体制を作るために取り組んでいくことになります」
 
――監督選びというものが今までと大きく変わってくることになるのではと思いますが、今後の監督選びに関して、会長はどういったことを今回の教訓、戒めにしなければいけないと考えていますか?