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ヴォーカーズは10月8日、退職要因に関する調査レポートを発表した。就職・転職のための企業リサーチサイト「Vorkers」に投稿された5万6,999件の在籍企業評価回答データを対象に、現職者(25,840人)と退職者(31,159人)の差異等について集計、分析を行ったという。集計期間は2007年7月〜2014年9月、回答者は社員として1年以上在籍した企業の情報であること、500文字以上の自由回答と、8つの評価項目に回答することを条件としている。

○月の残業時間が長いほど退職

月平均残業時間を見ると、現職者が45時間に対し、退職者は51時間となり、6時間の差が生じている。

月間残業時間別の構成比では、「150時間以上」を選んだ現職者は36.18%だが、退職者は63.82%。「100〜150 時間未満」では、現職者39.63%、退職者60.37%と、残業時間が長くなるほど、退職者の割合が高くなっている。一方、「有休取得率」は現職者42.40%、退職者41.30%となり、ほとんど差異はなかった。

○辞めたけど「在籍して良かった」会社

また集計対象を退職者に絞り、「Vorkers」の働きがい評価項目の総合点によるランキングを作成したところ、1位はグーグルという結果に。退職を選択した元社員が高く評価している企業であることから、同社はこれを「在籍して良かった」と感じられている企業としている。

1位となったグーグルには「チームワークを大切にすることで、個人だけでなく、チーム、部署、会社としてのパフォーマンスを上げることが出来た」「グローバル化が進む中で成長の機会をたくさん提供してくれる会社だと思いました」「スピードとボリュームをこなし、周りの優秀な人々の間で切磋琢磨できているという意味では、現在の経験は今後も活かせると思う」などのコメントが寄せられている。

ランキング2位となったプロクター・アンド・ギャンブル・ジャパンに対しては「現在、コンサルタントとして、産学連携、日本語・英語、大・中小企業と幅広く活躍する原動力となっている」「証券アナリスト、事業会社での経営企画、コンサルタントなど様々な分野で活かすことができる能力であると思うので、今後のキャリアの択肢は非常に豊富であると感じています」「自分の強みを理解し、世の中的に、これができると胸を張って言えるレベルの実績と自信を持つことができた。転職した際にも、大きく役に立った」と在籍時のキャリアを生かして活躍できるという声が。

3位の旭化成は「大手企業であるため、組織のマネジメントの仕方や営業実績のコントロールといった一連のプロセスは非常にしっかり時間をかけて頭に入れることができる」「キャリア開発についてはすごく積極的な会社であることは間違いない」「若いうちからさまざまな仕事を任される。失敗してもトライさせる社風がある。私も多くの失敗をしたが、貴重な経験を積ませていただいたと思う」など、組織力が評価を受ける結果となった。