さあ、君もいよいよ高校球児だ!球児のスパイク事情は?

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 高校球児にとって、グラブと同じくらい欠かせない用具がスパイクだ。革底、樹脂取替え式金具式、金具埋め込み固定式と種類もさまざまで、何足か持っている選手も多い。もちろん、自分に合ったスパイクを選ぶことで、守備や走塁などのパフォーマンスにも違いが出てくる。 今回、「高校野球ドットコム」が高校球児を対象に2回にわたって行ったスパイクについてのアンケートを徹底分析。球児のスパイク事情、こだわりを探る。

2足の使い分けは今や常識!?

 まず2013年12月〜2014年2月に高校球児を対象に行ったアンケート。「高校野球ドットコム」の読者や高校野球部員へ回答を募り、479人から回答を得た結果、見えてきたのは、なんと全体の8割以上がスパイクを2足以上持っているという実情だ。

 回答者のうち、「1足のみ」と答えたのは5分の1にも満たない86人(17.95%)。「2足」が最も多く、約半数の246人(51.36%)、続いて「3足」が119人(24.84%)、最下位が「4足以上」の28人(5.85%)だった。

 さらに、7割近くがスパイクを試合用と練習用で分けているという結果も。試合用、練習用のスパイクを分ける基準としては、

「機能的に軽く、フィット感がいいものを試合用にして、比較的耐久性のあるものを練習用としている」「安いのを練習用、新しく買った物や、高い方を試合用としている」

などの声が数多く挙がっており、高校球児が「機能性」「軽さ」「耐久性」「価格」などを考えて、使用するスパイクを選んでいることが明らかになった。中には、

「練習用として使用し、馴染んできたら試合へ。移行後は新しいものを購入し、ローテーション」「試合と練習でほとんど同じものを使う。試合では綺麗なものを使いメンタル面でこれを履けば大丈夫という気持ちを持つ」

という球児も。各自が試合用、練習用のスパイクの選び方について、「こだわり」を持っていることが分かる。

[page_break「金具埋め込み固定式」が主流]「金具埋め込み固定式」が主流

 次に、高校野球ドットコムが高校野球部員111人へスパイクのタイプや、スパイクで向上させたいパフォーマンスなどをアンケート形式で質問した「スパイクのこだわりについてのアンケート」の結果を見ていきたい。

 現在履いて入るスパイクのタイプについては、「金具埋め込み固定式」が69人で最多。2位の「革底」22人に圧倒的な差をつけ、全体の6割以上を占めた。3位が「樹脂取替え金具式」で19人。1人が無回答だった。

 次に履きたいスパイクでも順位は変わらず。 「金具埋め込み固定式」が71人、「革底」が25人とやや数を増やし、「樹脂取替え金具式」が13人だった。

 それでは、球児はどんな理由で、スパイクのタイプを選ぶのだろうか?1〜3番目に重視している点を回答してもらった。

 最も重要視している理由として選ばれたのは「軽そうだから」(46人)、「履き慣れているから」(32人)、「機能性が高そうだから」(16人)など。 2番目には、「機能性が高そうだから」(26人)、「軽そうだから」(24人)、「長く履けそうだから」(15人)。3番目には、「機能性が高そうだから」(24人)、「疲れなさそうだから」(21人)、「軽そうだから」(15人)の選択肢が多くの支持を集めた。

[page_break球児がスパイクに求めるものは?]球児がスパイクに求めるものは?

 アンケートでは、高校球児が走攻守、どの分野のパフォーマンスを向上させたいと思っているか、そのためにスパイクに求める要素は何かも聞いた。

 パフォーマンスを上げたい分野で票を多く集めたのは、「攻」で約半数の54人、次が「守」で42人、「走」が22人、1人が無回答だった。 「攻」を選んだ球児は「安定感」や「踏ん張る力」、「守」を選んだ球児は「安定感」や「あらゆる方向への素早い一歩目」、「走」を選んだ球児は「素早いスタートダッシュ」や「踏ん張る力」をそれぞれ、スパイクに求める傾向があった。

 スパイクは、各種メーカーからさまざまな種類が出ている。 例えば、野球用具全体で球児から高い支持を得ているメーカー「ミズノ」から発売されているスパイク「アクセルトリガー」は、軽さやグリップ力、柔らかい屈曲性が売り。価格も7500円(税抜)と手ごろで、セカンドシューズとしても、高校球児の人気を集めている。 このように、各メーカー、商品によって、特徴、デザインなどが違うため、自分自身がスパイクに何を求めるかをよく考え、自分にとって使いやすいもの、そして愛着心を持てるものを選ぶ必要がある。

 サイズは、きつすぎるのも、大きすぎるのもダメ。つま先から0.5〜0.7センチの開きがあり、横幅にフィットするものが理想だ。そして、買う時は試着して、自分の足にフィットするものを選ぶこと!購入したら、練習の後に泥や土を落とすなど、きちんとしたお手入れも続けたい。