「ゆとり教育世代」の導入研修事情〜マナーの欠落や問題解決力の低下が教育担当者の悩みの種に
 近年、新入社員の導入研修を大幅に拡充する動きが広がっている。いうまでもなく、ゆとり教育世代への対応である。

 従来なら、ある程度の成績優秀者は社会に出ても周囲と協調し、チームワークを保ちながら仕事ができる能力を身につけていたものだ。しかし、最近は成績が優秀であっても社会人としてのマナーの欠落や問題解決力の低下が教育担当者の悩みの種になっている。

マナー教育に時間を割く企業が増加

 通常の研修ではマナー教育が徹底できないとして、4月の2週間の導入研修に、自衛隊の習志野駐屯地での研修を3日間組み込んでいる企業もある。中には、韓国の陸軍での研修を実施している企業もあるという。ところが、あまりにも厳しすぎる訓練のために脱落して辞めていく新人も出ているそうだ。

 そこまでではないにしても、マナー教育に時間を割く企業が増えている。たとえば大手電機メーカーでは、これまで2週間だった導入研修期間を1カ月に拡大した。

 その理由は「協調性に加えて考える力やコミュニケーション力の低下、また理解力はあっても自ら解決しないなどの傾向も見られる。社会人としての基礎力を研修で徹底的に身につけ...(もっと読む


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