ゆうちょ銀行、投信復調しWEBプレミアキャンペーン応募も活発化
日本株価が2008年のリーマンショック前の水準に戻すほどに上昇し、円高が是正されて海外投資の資産価値が回復するなど、投資環境が大きく好転し、投信の販売が好調だ。その中でも、昨年5月から「ゆうちょ投信WEBプレミア」を開始したゆうちょ銀行の投信販売が、目だって盛り上がっている。銀行窓販の口座数が減少に転じる中で、ゆうちょ銀行では依然として口座が増加しているところにも、その勢いの強さがうかがえる。ゆうちょ銀行営業企画部営業戦略室兼資産運用商品企画室担当部長の盛田孝司氏に、ゆうちょ銀行における投信販売の現状について聞いた。
――株価の値上がりが続いています。投資信託の販売も好調のようですが、ゆうちょ銀行ではどうですか?
2012年11月に当時の野田首相による衆議院解散の表明から、総選挙、そして、自民党の安倍政権の誕生という流れの中で、「アベノミクス」といわれる経済政策が注目され、円安が進むとともに、日本株価の上昇が進みました。この間の投信市場は、投資信託協会が発表するデータにも表れているとおり、設定・解約の金額がともに大きく膨んでいます。
その中でも、解約が膨らんでいることについては、現在の「円安・株高」という時流に乗ったファンドへの資産の入れ替えが活発に行われているようです。このような、投信市場全般で起きている動きは、ゆうちょ銀行のお客さまの動きにも現れています。投資信託取り扱いのボリュームが増え、お客さまの資産の入れ替えも活発に行われています。
――ゆうちょ銀行の取扱ファンドの中で現在、販売が好調なファンドは?
外債に投資する毎月分配型投信が主流であることは、一貫して変わりません。
また、リート(不動産投資信託)に投資する「DIAM世界リートインデックスファンド(毎月分配型)」にも、継続的に資金流入が続いています。販売件数、販売金額ともにゆうちょ銀行の取扱ファンドの中で、第1位の実績を続け、純資産総額も現在では第1位になっています。「DIAM世界リートインデックスファンド(毎月分配型)」は、ゆうちょ銀行が2006年6月から取扱いを開始し、すでに6年以上を経過しているのですが、現在でも第1位の販売額になるほど、ロングセラー商品になっています。
一方、ゆうちょ銀行の場合、相対的に長期に保有されるお客さまが多い傾向がありますが、投信ダイレクトやゆうちょ投信WEBプレミアなどのインターネットによる販売チャネルでは、ノーロードのファンドやシングルアセット型商品を中心に、市況の変化に合わせて柔軟に商品を入れ替える動きが目立っています。お客さまがお持ちになっているファンドを相対比較し、市場環境をみながら成績が好調なファンドに資金を移し変えているのではないかと考えられます。
昨年秋口までのように市況が低迷し、運用環境が悪かった時には、多くのお客さまが含み損を抱え、投信の状況をチェックすることさえ嫌がっておられたものが、昨今の環境変化によって、含み益に転じてきているお客さまも増え、もっと積極的に値上がり益をめざしてみようかというような、前向きな動きが出てきているように感じます。
――円安に伴って、投資家の投資行動に変化はありますか?
たとえば、同じファンドで「為替ヘッジあり」と「為替ヘッジなし」のコースがあるファンドで比較すると、「為替ヘッジあり」の方がより多く売れているという傾向があります。このような動きから、お客さまの考え方としては、「円安が続きそうだから、為替ヘッジなしで、為替プレミアムを積極的に狙っていこう――というより、為替ヘッジありによって為替変動によるリスクを低減しよう」ということを優先しているようです。これまで、為替が円高になって、海外投資で痛手を被ってきた経験を踏まえて、為替リスクは取りたくないという心理が強く働いていると思います。
――会員制のインターネット投資信託サービス「ゆうちょ投信WEBプレミア」では、昨年11月に新しくファンドを追加しましたが、この新ファンドへのお客さまの反応は?
新しいファンドでは、世界のインフラ株式に投資するファンド、カナダ株式、台湾株式、また、ゴールドに投資するファンドなど、投資対象を絞ったファンドを投入しました。この中では、ゴールドに投資する「ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)」が、比較的販売件数が伸びています。従来の株式、債券、リートとは異なる動きをする資産として、お客さまの注目を集めたものと思います。
一方、「東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型)」には、比較的大口資金での申し込みがみられます。このファンドは、日本債券、日本株式、日本リートに分散投資して、基準価格の変動リスクを3%程度に抑えることを目指すという考え方で運用する商品です。投信で運用されているお客さまの中には、昨年までの価格変動を経験して「元本を割れるリスクがあることは聞いていたが、これほど大きなマイナスになるとは想定していなかった」という声を聞くことがあります。この点、あらかじめ、年率3%程度と目安があれば、安心して投資ができるというお話しをいただいています。このようにリスク度合いに着目したファンドには、今後もニーズが高まると感じています。
――現在、「ゆうちょ投信WEBプレミア」で、投信の購入に応じてマイルや現金をプレゼントするキャンペーンを展開していますが、このキャンペーンへの反応は?
ゆうちょ投信WEBプレミアでは、2013年3月29日まで「口座開設キャンペーン」、「ご利用キャンペーン」および「購入時手数料キャッシュバックキャンペーン」を実施しております。
「口座開設キャンペーン」は、ゆうちょ投信WEBプレミアに有料会員として入会すると500マイル、または、500円がプレゼントされます。無料会員として入会する場合でも、キャンペーン期間中の投資信託購入合計金額が10万円以上であれば、上記いずれかの特典がプレゼントされます。
「ご利用キャンペーン」は、投信WEBプレミアで1日の投資信託購入合計金額10万円ごとに200マイルがプレゼントされることに加え、キャンペーン期間中の投資信託購入合計金額400万円以上でボーナスマイルとして6000マイルをプレゼント。400万円到達以降、購入額50万円ごとに2000マイルがプレゼントされます。
現金プレゼントをご希望の方は、1日の購入合計金額10万円ごとに300円、キャンペーン期間中の投資信託購入合計金額100万円以上でボーナスとして3000円がプレゼントされます。
とくに「ご利用キャンペーン」は、2013年3月29日までのキャンペーン期間中で合計30000マイル以上がプレゼントされるので、この機会を捉えて大口で投信を購入される方も少なくありません。運用環境の好転に伴って、積極的な投信購入が進んでいます。
また、2013年3月29日までの期間中、対象の投信を購入いただいた有料会員のお客さまに、3か月に1回、過去3か月分の購入時手数料(申込手数料)の30%をキャッシュバックするキャンペーンも実施中であることも、購入につながっているものと思われます。
――今後の投信の販売に関する考え方は?
ゆうちょ投信WEBプレミアのようなダイレクトチャネルと、全国の郵便局ネットワークを活かした対面による窓口販売を、お客さまのご都合に合わせて使い分けていただきたいと考えています。窓口販売ではシンプルな商品をわかりやすく説明することに注力していますが、ダイレクトチャネルでは、ご自身の判断で売買されるため、お客さまのご要望にお応えできるよう更なるラインアップの充実を図りたいと思います。ゆうちょ投信WEBプレミアのキャッシュバックについても、長期の資産形成に対するサポートとして、ご活用いただければと考えています。(編集担当:徳永浩)
