日産自動車は22日、同社の高級車ブランド「インフィニティ」の香港新本社を正式に開設したと発表した。これにより、インフィニティブランドは今後4年間で、これまで以上の成長を遂げる準備が整うことになる。日産のカルロス・ゴーンCEOは香港政府関係者と共に記念式典に出席した。「香港に本社を構えることは、インフィニティにとってその歴史の中で初めて独自の本社を持つことであり、ラグジュアリーブランドとしてのインフィニティが成長に向けた次のステップに踏み出したことを意味している」と日産はコメントしている。

 インフィニティは、1989年11月8日に最初の2モデルである「Q45セダン」と「M30クーペ」を発売。販売地域は米国およびカナダのみだった。インフィニティは1997年に台湾で販売網を確立し、初めて北米以外にも市場を拡大している。その後、中東地域、韓国、ロシア、ウクライナ、西欧諸国、中国にも参入し、現在世界46の国と地域で車両を販売している。

 日産の副社長でありグローバルインフィニティ・ラグジュアリー事業本部を率いるアンディ パーマー氏は、「2012年から2016年の間に、インフィニティはグローバル販売3倍増を目指す」ことになるとコメントしている。またパーマー氏は、「中国への入り口である香港にインフィニティの本社を設立するということは、香港がラグジュアリー車の販売における中心地であると認めたということ。中国は、疑いなくラグジュアリー車の販売の中心地となった。この状況は当分変わらないだろう」とも述べている。

 さらにパーマー氏は、「中国でのインフィニティはまだ始まったばかり。昨年は25店舗のディーラーしかなかった。来年にかけて100以上のディーラーを開設する予定。また2014年までに中国でインフィニティの生産も開始する予定だ」と述べている。