大事な面接の前に… 短時間で出来る滑舌改善術

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 自分の声があまり好きじゃない、もう少しはっきりとしゃべられたらいいのに、普段からそう思っている人は少なくないでしょう。自分の声に自信をつけるためには、正しい発声方法を身につけることが大事です。
 ヴォイスアップコーチとして活躍する宮川晴代さんは著書『どんな人でも好感度アップ!の声の魔法』(青春出版社/刊)でよく通る声になる、滑舌がよくなるための方法を伝授します。
 今回は宮川さんにインタビューを行い、書籍を元に正しい発声方法や滑舌改善法についてお聞きしてきました。その後編をお送りします。

■短時間で出来る滑舌改善術とは

―本書でも書かれていますが、腹式呼吸法を身につける上ではお腹に息を入れることが大事ですよね。お腹に息を入れるところまではつかんでいるけれど、その先、その息をどう使って発声するのかというところが分からないんです。

「お腹から声を出す感覚をつかむためには、発声ができるような広いところに行って声を出すのが一番ですね。そのとき、遠くの人に声を届けるようにして出すんです。そして、ここで2つの出し方があります。頭の上から声を出すものと、腹の下から声を出すもの。歌の場合は上から発声することもありますが、多くは下から声を出すことに意識するといいと思います」

―下から声を出すということは、力を下に向けて声を出すということですか?

「まずは、息を吐くときに、足の裏にホースがついていてそこから水が出る感じで吐くんです。声を地面に響かせる感じですね。そして次の段階は、今度は頭と足から力をお腹の部分にぶつけて、丹田から前に出るような感じで話します。これを文章で説明するのは難しいですね…(笑)」

―では、滑舌が悪いことに悩んでいる方も多いと思いますが、そうした人はどのようにしたら上手く話せるようになるのでしょうか。

「まず、どうして滑舌が悪いのかというと、端的に言えば我流の発声法で話しているからです。また、ほかにも口の開きが小さいことも特徴的ですね。日本語ってあまり口を開かなくてもしゃべれますが、音の通りはどうしても悪くなってしまいます。だから、『あ』という言葉を発声するときは、指を2本立てて入れるくらいの大きさまで口を開くといいですね」

―例えば、これから1時間後に就職活動の面接がある、と。その1時間くらいでちょっと滑舌を良くしたいと思ったときにすぐできる改善方法はありますか?

「あります。本書にも書かせていただきましたが、『表情筋ワーク』というのがそれです。顔の筋肉を動かしたり、舌を動かすものなんですが、これだけで顔の筋肉がほぐれますよ。舌も筋肉ですから、いつも同じ動きしかしていないと凝っちゃうんです。そういうときに舌をまんべんなく動かすと、動きが良くなって結構印象が変わります。始まる前にお手洗いに行ってやってみると良いと思います。穏やかな表情も自然に出るようになりますよ。」

―呼吸や発声以外の部分で、自分の声に説得力を持たせる方法はありますか?

「一番大きいのは身振り手振りですね。ゆっくりと身体を大きく動かしたり、手もやはり大きく動かす。また、視線はキョロキョロしないほうが良いです(笑)。緊張しているんだろうなと思うかも知れませんが、やはり落ち着きがない印象を与えがちですよね」

―この『どんな人でも好感度アップ!の声の魔法』ですが、どのような方に読んで欲しいと思いますか?

「自分の声に自信が持てない方、声の通りを良くしたい、声で損してしまっているなあと思っている人ですね。中身がしっかりしていても、表現の部分で損をしてしまっている人は多いと思いますよ。
また、人前で話す機会が多い人、職業でいえば講師の方をはじめ、学生さん、営業さん、電話オペレーターの方、さらには医師の方や看護師さん、教育関係に従事する方にも役立つはずです」

―では最後に、このインタビューの読者の皆様にメッセージをお願いします

「声は、自分に自信を持つことや、人間関係を豊かにする上で非常に大切です。人とのつながりが生まれれば、仕事だけでなくプライベートにも良い作用が生まれてきます。声を磨くことは人生磨きにもつながるので、是非、最初の一歩としてヴォイスアップを始めてもらえれば嬉しいですね。たくさんの気づきがあるはずです」

―ありがとうございました!

(了)



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