韓国仏教の広報のため、9月27日からフランスを訪問した曹渓宗総務院長チャスン僧侶(57)は1日(現地時間) 、記者団と懇談会を行った。席上で、日本語の「禅(ぜん・Zen)」という用語は間違っており、韓国仏教の特徴である「参禅(チャムソン・Thomson)」という用語を世界の人々に広く知らしめたいと強調した。複数の韓国メディアが報じた。

 韓国メディアは「日本用語の『禅』は偽物、私たちの用語『参禅』を世界に知らせる」と題し、詳細を伝えた。

 チャスン僧侶は「私たち(韓国仏教)は1700年の歴史を自負しているが、事実上、世界の人々は韓国仏教をよく知らずにいる。これまで韓国仏教は、井の中の蛙(かわず)のような布教にすぎなかった」と自省した。

 また「アジアの遺物や美術品を展示した、パリのギメ東洋美術館で、『参禅』が日本の『禅』と間違って紹介されているのを見て、自尊心が傷つけられた。『参禅』という私たちの固有の言葉で統一し、世界の人々にこれを知らせたい」と強調した。

 チャスン僧侶は、今後は韓国仏教を世界に知らせることに力を注ぐため、米国コロンビア大韓国学研究学生たちに毎年10万ドルを支援するなど人材養成を行う。また、現地文化や言語が分かる外国人僧侶を通した布教活動や、国連に僧侶を派遣して韓国仏教を知らせる方案などを推進する意向を明らかにした。

 さらに「これらの広報活動の結果、外国人が韓国仏教文化を体験するために韓国へ来れば、観光収入も増加し、精進料理とともに、韓国料理も世界化される」と語ったという。

 チャスン僧侶ら一行は、韓国文化院、パリ7大学などで韓国仏教の広報活動を行い、イリーナ・ボコバユネスコ事務総長と面談するなど、5泊6日間の日程を消化し、韓国に2日、帰国した。(編集担当:李信恵・山口幸治)