今さら?…中国政府、「鉄道事故、翌日に救助打ち切り」を否定
浙江省温州市で23日に発生した高速鉄道の追突事故について、救援前線指揮部の「責任者」が28日、「事故車両の内部に閉じ込められている人の救助活動を24日は打ち切ったという言い方には、まったく根拠がない」と述べた。中国新聞社が報じた。「責任者」の名は、明らかにされていない。なぜ「今さら」言い出したかにも、疑問が残る。
■「中国高速鉄道、温州で衝突事故(2011年)」に関する写真
事故発生は23日午後8時半ごろだった。24日には「(中国政府)鉄道部職員が24日、事故車両内に生存者がいる形跡はないとして救助活動を打ち切ったと宣言した。しかしその後、現場から生存者が見つかった」などとする報道が始まった。
中国・最高人民検察院の機関紙である検察日報も「5時間で救助活動を終結。驚きだ」、「内部には搬出されていない遺体もあったはずだ。その車両を重機で切断した。生存者がいる可能性があっても、いないことにしたのだろう」、「命よりも早期復旧を重視した。そんなに復旧が大切なのか」などと厳しく批判した。
事故車両内で発見されたのは2歳8カ月の女児だった。鉄道部が行った記者会見では、報道官が女児救出について「奇跡だと思う」などと発言して、会見場に集まった記者からも「無責任な言い方」と非難の声が上がった。
救援前線指揮部の「責任者」は28日、「24日に救助活動を打ち切ったという言い方には、まったく根拠がない」と否定した。「警察、消防、武装警察、鉄道関係者は、寸刻を惜しんで救助活動を続けていた」、「救助活動の打ち切りを宣言した者などいない。一瞬も休まず救助活動を続けていた。だからこそ、(救出された)少女の救助が間に合った」と述べた。
事故車両は金属製であるため、外部からの音波探知機が使えなかった。押しつぶされているので、探査機器を内部の隙間に入れることも難しかった。「機器を使って生存者が存在する形跡を得ることはできなかったが、それでも捜索を続けた」ことが、少女の救助に結びついたという。
「責任者」の言い分が正しいとしても、なぜ「今になって」反論をしはじめたかの疑問が残る。事故と事故発生後の当局の対応について、国民の間に広がった批判が予想以上に大きかったため、「批判をしずめる情報を出せ」と、上部から指示があった可能性が高い。(編集担当:如月隼人)
