「最近の若い者は……」、という言い方に違いはあれども、今も昔も「最近の若い者」に対する嘆きの声が、聞かれない時代はない。この「最近の若い者」に対して、近ごろでは「やる気がない」、「やる気が見られない」という“具体的な嘆き”が聞かれるようになっていると感じられる。

 しかし、批判する前に、若者からの反論もあるだろう。そこで、若手社員(入社1年目から3年目)の側から、やる気がないのはどうしてなのかを探るべく、「“やる気を失うとき”はどのような時か」、あるいは「“やる気が起こるとき”はどのようなときか」を、見ていくこととしよう。

 まず、リクルート ワークス研究所が行った「若年社員の就業に関する調査」によって、やる気が起こったこと、失ったことがあったかどうかの状況を見よう(表参照)。

「やる気を失くした」ことがあったのは、1年目では4割を下回っているのに、2年目では4割を超え、3年目では半数にまでになっている。一方、「やる気が起こった」ことがあったのは、1年目では6割近くであるのに、2年目では5割強、3年までは5割と減っている。つまり、年次が上がるごとに、「やる気が起る」ことは減り、「やる気を失う」ことが増えると言い替えることができる。



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