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一枚の布団、一枚の新聞紙、一枚の段ボールで命拾いしたケースは実存する。2010年、スタータップ企業としてNGOや救済事業団体とパートナーシップを組み発足したLeaf Supply社は、段ボールで最低必需品となる仮設家具を提供している。広げた状態の段ボールは、まさに普通サイズの段ボール箱のようで、用途にあわせた曲線カットや切り込みがされていて、それにそった組立も簡単である。単体では、スツールやローテーブルになり、連結していくと、大人も寝られるベッドになる。段ボールの向きを変えて板をのせれば、ローテーブルが70cm高ほどのテーブルになる。日中と夜間で、仮設住宅にいても、可変できる利点がある。

2010年12月より、ナイジェリアで100台のベッドを実験的に試用しており、耐久性や経年変化への対応を観察している。3月11日の東北環太平洋沖の大地震のニュースを聞きつけ、代表者のJulien Sylvain(ジュリアン・シルヴァン)氏は、「大人200名分のベッドを提供する」と約束をした。ただし、災害直後は、物資調達するルートが困難であったことから進展はしなかったが、1カ月後、東京造形大学のメンバーたちが関心を持ち、初回のサンプルが輸送され、現地で試用がされはじめている。今後の発展に期待したい。

(取材・文 Kaoru URATA)

©Leaf Supply

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