誘拐犯に拘束されるアリス (c)CINEMANX FILMS TWO LIMITED 2009

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 『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』でヒロインのタミーナ王女役を演じたジェマ・アータートンが、6月11日公開の『アリス・クリードの失踪』では誘拐された女性アリス役を演じる。高貴な王女とは一転、突然誘拐され、目隠しに口枷、手錠で密室に放り込まれるという難役だ。なぜ、彼女はこの役を受けたのだろうか。注目の次世代女優の心理に迫る。

――この映画に出演しようと思ったきっかけは?

ジェマ・アータートン(以下、ジェマ):王女を演じたアクション・アドベンチャーの大作を終えたばかりで、次はまったく異なる何かをやりたいと思っていた時にこの話が来たの。心理的なサスペンスに富んでいて、現代的なテーマも盛り込まれていて、本当に神経の極限まで描かれている話だわ。読み始めたら止まらない脚本で、「観客が身を乗り出すような、こんな作品に出演できたら素晴らしい」って思ったの。

――今回演じたアリス・クリードという役柄についていかがでしょう?

ジェマ:アリスは、とても裕福な育ちという点では私自身とは異なっているけれど、かっこいいと思ったのよ。最初のうちは無防備な犠牲者に見えるかも知れないけど、とても根性があって、それを覆すエネルギーがあって、その部分は自分と重なるかも知れない。

――アリスを演じる時にどのようなことに気を付けましたか?

ジェマ:私はいつも自分が演じる登場人物にバックグラウンドを作り上げるようにしているの。そのことは、この映画においては、特に大事なことのように感じたわ。なぜなら彼女は“普通の人生”を送る“普通の女の子”だったから。キャラクターのリアリティを出すにはバックグラウンドが必要なの。それがあれば、観客は、彼女を最初に好きになれなくても、最終的には彼女を見守り、感情移入しやすくなるわ。

――この映画に一番、ご自身が引きつけられたという点は?

ジェマ:この映画に私が惹かれた理由のは一つは、自分の演技力に磨きをかけることが出来ると思ったの。前半の、身動きできない状態で、どこまで表現できるのか挑戦したかった。撮影中は、カメラが私の体を映していない時でも、アリスと同じ状態に追い込むようにしたわ。

 敢えて自ら演じたことのない役柄に挑戦して、自己の役者としての成長を糧にする。何とストイックなのだろうか。この映画の出演でジェマは確実に新たなステップを踏めたことだろう。「これを経験したら、これからは何でもできるわって思ったわ。」と彼女のコメントがそれを証明している。

 新時代の映画界はジェマ無しでは語れない。まずは映画『アリス・クリードの失踪』で彼女の演技力を確認してみよう。

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映画『アリス・クリードの失踪』公式サイト
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