スペインとポルトガルのイベリア半島W杯2018年、2022年の開催を目指す両国同士の親善試合がポルトガルの首都リスボンで行われた。バルサ対R・マドリーのクラシコを2週間後に控え、C・ロナウド、カルバーリョ、ペペ率いるポルトガル代表とカシージャス、セルヒオ・ラモス、シャビ・アロンソなどのR・マドリー所属選手とチャビ、イニエスタ、プジョール、イニエスタ、ビジャなどバルサ所属選手が多くを占めるスペイン代表の対戦に注目が集まった。

 試合は序盤からスペイン代表がボールを保持し、ポルトガル代表がボールを追いまわし、奪ってカウンター攻撃の展開となる。ボールが入った選手にしつこくディフェンスに入るポルトガル代表の前にW杯チャンピオンは大苦戦。スペースを作ることができなければ、高いテクニックを持った選手達も追い詰められてしまう。

 前半終了間際に立て続けにカウンターから決定機を作られてしまうスペイン代表。C・ロナウドのループシュートはゴール手前で逆サイドに居たナニがオフサイドポジションで押し込んだためノーゴールの判定。しかし、その直後にスペイン代表の中盤でのミスから素早い攻めで最後はマルティンスが先制点を叩き込み前半を折り返す。

 後半も展開は全く前半同様。スペイン代表は、ボールを回すが敵陣深くまで入り込めず中盤で奪われカウンターを食らう悪循環。49分にはポスティガのシュートがセルヒオ・ラモスに当たりボールはゴールの中へ。68分にもポスティガがゴール前でフリーになり3点目。最後は試合終了間際に途中出場のアルメイダが駄目押しゴールでポルトガル代表が楽々W杯優勝国を打ち破った。

 試合後のインタビューでデル・ボスケ監督は、「これ以上ひどい試合はない。完全にポルトガル代表より下だった」と肩を落とした。これでW杯後の親善試合は1分け2敗。アルゼンチン代表にも4ゴールを入れられるなどディフェンス面で安定感が全くない。敵陣深くまで行く場面が少なく、中盤でボールを失う展開が多いのは気になる所だ。親善試合とはいえW杯優勝国としてはあまりにも恥ずかしい結果となった。

(スペイン通信)