FIFAのゼップ・ブラッター会長がある改革への扉を開けた。小さな改革ではない。同会長は国際サッカーの舞台における重要なニュースについて検討しているのだ。今回は、期待されているテクノロジーの導入ではなく、ワールドカップ(W杯)をより面白くするための方法がテーマだ。

ブラッター会長はドイツの雑誌『フォーカス』において、「我々はW杯グループリーグにおける引き分けの廃止の可能性を検討している。ただこれは、同点になった場合、延長戦を行うということではない」とコメント。次のように続けている。

「90分間で勝者が出なかった場合、直接PK戦を行うということだ。ただ、2002年まで行われていたゴールデンゴール方式を再び導入することも考えてはいる。退屈な試合になることを避け、グループリーグからより魅力的にするためのものだ。こうすることにより、チームは攻撃をしなければいけなくなるだろう」

おそらく、南アフリカW杯でブラッター会長は楽しめなかったのだろう。グループリーグの試合をより面白いものにすることが目標ということだ。このルールがもしも採用されていれば、イタリアは南アフリカW杯グループリーグの最初の2試合で、PK戦を行うことを余儀なくされていた。イタリアはパラグアイとの初戦、ニュージーランドとの第2戦で引き分けているからだ。

一方で、ブラッター会長はゴールラインを割ったかどうかの判定にテクノロジーを導入することに就いてもコメント。次のように話している。

「確実で、スピーディーかつ不都合のないやり方を手に入れれば、我々はゴールラインに関するテクノロジーを導入するだろう。ほかの場面に関する映像の使用? それはあまりに複雑すぎる。プレーを止めることになってしまうだろうし、審判たちに影響がある。あまりに多くのテレビカメラが必要にもなるだろう」