絶対不可能を可能にしてきた業界の風雲児 厳冬の旅行業界で挑む「新たな秘策」(下)――ビッグホリデー社長 岩崎安利
次に岩崎が不可能を可能にした大きなテーマは、コンビニで旅行商品を売れるようにしたことだ。ビッグホリデーはグループにアーティストのコンサートチケットなどを扱うCNプレイガイドを抱えており、ここがコンビニとの提携戦略を進めていた。そこでコンビニでも旅行商品を売ろうと考えたのだが、運輸省(現国土交通省)は「絶対に認められない」という立場だった。

ビッグホリデー 岩崎安利社長
岩崎は得意の粘り腰で運輸省に日参、パンフに関しては「エイビーロードだってチラシと同じでしょ。それを書店で売っているんですよ」と説得した。
コンサルに関しては「通信手段を使ってコンサルするのはどうか」と説いた。。集金に関しても「集金に銀行振り込みが使われている。コンビニはNTTの集金もやっているのに、旅行がなぜだめなのか」と一つひとつ潰していき、最終的にはこれを認めさせることに成功した。これにより、消費者は大きな恩恵を蒙ることになった。
98(平成10)年には、「小さな旅行会社とはつきあえない」と言っていたJRグループに対し、「とりまとめはビッグホリデーがやりますから」と説得、委託販売会社に承認された。これにより中小旅行業者は「びゅう」商品を販売することが可能になった。さらには駅の「びゅうプラザ」でビッグホリデーの商品を扱ってもらえるようにもなった。これは異例のことだった。
かつて北海道、沖縄旅行など「一生に一度」のことだった。そのため、このときの団体旅行のメリットは、「安くて効率的に観光地巡りができる」ことだったのである。
しかし時代とともに、海外も含め、家族単位での旅行が増えてきた。旅行の目的は従来の名所・旧跡めぐりから、文化・教養やボランティアなど多種多様になってきた。かつてのようなハワイ、沖縄への団体旅行などなくなってしまった。
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