94年のアメリカワールドカップでブラジル代表を優勝に導いた名将カルロス・アルベルト・パレイラ。ワールドカップ後はバレンシアやファネルバフチェ、サンパウロFC、サウジアラビア代表、インテルナシオナル、コリンチャンスの監督を歴任するなど、いわば“ひっぱりだこ”の状態が続いていた。そんなパレイラは06年ドイツワールドカップ後に南アフリカ代表監督に就任、指導に当たっていたが、この度、マヌエラ夫人の病気のため代表監督の座を辞任することになった。マヌエラ夫人は母国ブラジルでがんの手術を受けたとされ、その闘病を常に側にいて支えるには、辞めざるを得なかったのだろう。

 後任にはフラメンゴの指揮を執るジョエル・サンターナ監督が確定。まだ正式な発表はされていないが、フラメンゴのレイテ副会長はこれを認めている。2年後に迫ったワールドカップにおいて、開催国の面子に賭けて好成績を残したい南アフリカにとって、この監督交代劇はどのような影響をもたらすのか。その命運は新たなブラジル人指揮官に託されることになる。