数ヶ月前、誰が今のデポルティーボを予想し得ただろうか。約3ヶ月前までリーガ19位と降格の危機に瀕していたデポルだが、快進撃を見せ、今や順位を8位にまで大きく引き上げている。

 後半戦の成績だけを考えると、デポルはビジャレアル、アスレティック・ビルバオとともに最高の成績を上げているチームとなる。もしリーガが12節前から始まっていれば、デポルはチャンピオンズリーグ圏内はおろかリーガ首位に立っていることになる。

 デポルの復活劇にはロティーナ監督のシステム変更に因果関係があると考えられる。同監督は第21節から5-4-1システムに変更。DFラインに5人の選手を配置して以来、デポルはたった2敗しかしていない。13試合で9勝2分2敗、勝ち点29ポイントを稼ぎ、24得点、失点はたったの10、と堂々の成果だ。5-4-1システムにするまでの一試合平均失点率は1.6ゴールだったが、新システムに代えてから0.76ゴールに引き下げている。得点力は上がり、失点率が下がるという理想的なデータだ。そして、何より重要なのは順位を11位もランクアップさせたことだろう。およそ1節ごとに順位を上げている計算だ。

 この快進撃によりリアソールから降格という亡霊は消え去った。勝ち点46ポイントで8位につけるデポルに今やUEFAカップ出場圏内の可能性もでてきている。自信をつけたクラブは来シーズンのインタートトカップにも登録を済ませた。ロティーナ監督が来シーズンも同じシステムで臨むのかは分からない。しかし、一つだけハッキリしているのは急場を凌ぐ術を見つけたということだろう。

 目下4連勝中のデポル。上昇ムードそのままに残り5試合でどこまで順位を上げることができるのか、佳境に入ったリーガで注目すべきチームの一つだといえるだろう。

(スペイン通信)