地域の足がピンチ 路線廃止、減便……「交通空白」に悩む自治体が乗り出した対策とは?
日常生活に必要な移動手段がない「交通空白」という問題を抱える地域があります。快適に暮らしてもらおうと、対策に乗り出している自治体も。
24日、名古屋で行われたマッチングイベント。
参加したのは、自治体と、乗り合いタクシーやライドシェアなどを運営する事業者です。
国交省によりますと東海三県で「交通空白」となっている地域は235。主に郊外や山間部の地域です。
「バス・タクシー含めて運転手不足ということで、非常に多くのバス路線などが廃止、減便されているというところで、中部エリア含めて全国各地に広がっているという状況でございます」(中部運輸局 交通政策部 伊藤光明部長)
「交通空白」に悩む自治体の切実な声
東海3県などから参加した44の自治体からは、深刻な状況が聞かれました。
「デマンドバス(乗り合いバス)を運行しておりまして、このデマンドバスと路線バスを乗り継ぐことで、町内どこへでも公共交通で行けるという仕組みをしている。路線バスが今年度の3月末で撤退することが決まっているので、今後の仕組みをどうしていくかっていうところが今後の大きな課題になっている」(白川町職員)
「田舎の方ですので、自動車での移動が発達していて、なかなか公共交通を利用される方が少ない。しかし高齢者の方については足がなく不便な状況」(菰野町職員)
「もう完全に(公共交通機関が)カバーできてない。行きたい所にも行けないというお年寄りがやっぱり多い。例えば、病院に行くとか買い物行くっていう普通の日常生活もそうですけど何か遊び行くとか。これはもう困ってる」(新城市)
会場では、タクシー会社の管理のもと、一般のドライバーが車で客を運ぶ「ライドシェア」などのサービスが提案されました。
三重・明和町が取り組む「ライドシェア」
ライドシェアの取り組みはこの地方でも進んでいます。
三重県明和町のライドシェアを利用するのは71歳の中西文子さん。
「(記者・どこへ行くんですか?)ぎゅーとらの明和店へ」(中西さん)
ライドシェアで向かうのは自宅からおよそ5キロ離れた地元のスーパー。
中西さんは週2回ほど利用していると言います。
「(記者・免許は持っている?)返納しました。自転車もなんか乗るのが怖いので」(中西さん)
中西さんの重要な“足”となっているライドシェア。
目的のお店まで、5キロの道のりをおよそ10分で到着しました。
このライドシェアは、町内の公共施設やスーパーなどにおよそ210の停留所を設置、予約した時間と場所に応じて送迎するサービスになっています。
明和町は4年前から実証実験を行い、3年前から本格運行を始めました。
「免許返納をされた70代から80代くらいの方に多く利用してもらっている」(明和町・防災安全課 南遥香さん)
町が運行する路線バスもありますが、本数が少ない時間帯やバス停がない地域も。
このライドシェアを利用することで高齢者に外出する機会を増やしてもらうことも狙います。
対象は65歳以上の高齢者や18歳以下の子どもなどで料金は1乗車あたり200円です。
1400人ほどが会員登録をしていて、1日あたり40~50件の利用があると言います。
現在3台を運行し、年間の総事業費は4200万円。
町の予算のほか、地元企業による協賛金なども活用しています。
いまは、地元タクシー会社のプロドライバーが担っていますが、将来的には運転手不足にも対応できるといいます。
「いまは第二種免許のプロドライバーに運転してもらっているが、第一種免許の人でも講習を受ければ運転できるようにしていけば、ドライバーの確保にもつながると思っている」(明和町・防災安全課 南遥香さん)
