「哲学はない」さだまさし、AI楽曲に辛口評価で賛否…「誰でも作れるのを恐れているだけ」音楽家の “危機感” 指摘する声も
「そこに哲学はない」
『精霊流し』『関白宣言』など数々の曲を世に送り出してきたシンガー・ソングライターのさだまさしが、AIによる作曲について辛口評価を述べ、波紋を呼んでいる。
9月15日、日本外国特派員協会でおこなわれた記者会見に出席したさだ。会見では、AIの普及によって、音楽や音楽家の価値はどう変わっていくのかという質問も飛んだ。
「この質問に対して、さださんはAIを頭ごなしに否定せず、それどころか自ら音楽を作らせたこともあり、『けっこう、いいの作るんですよ』と認めました。その直後、『ただ、そこに哲学はない』と続けたのです。どれだけ上手な曲を作っても、人間のつくる音楽には到底及ばない--。そんなプライドすら感じさせる一言でした」(芸能記者)
さだは、自身の作曲論にも言及。
「さださんは、曲を作るには音楽だけでなく『文学と哲学が必要』と話しました。だからこそ、半世紀以上曲を作ってきたいまでも、毎日勉強しているといいます。
一方で、AIを完全否定しているわけではなく、『AIと共同作業でいいものが作っていけるようになる』と期待しつつ、『イニシアチブは人間が持ってないとダメ』と、一線を引きました。どれだけ進化しても、最後に主導権を握るのは人間。さださんは、そこだけは譲らなかったのです」(同)
この発言について、X上では賛同の声とともに
《音楽に哲学を求めてない》
《誰でも作れるのを恐れているだけのくせに、AIのせいにするのは潔くないね》
など厳しい反論も飛び出し、賛否を呼んでいる。芸能プロ関係者が、こう指摘する。
「650曲以上を書いてきたさださんにとって、曲は単なる音の組み合わせではないのでしょう。『精霊流し』では別れを、『秋桜』では親子を、『関白宣言』では夫婦を描いてきました。そこには人間ならではの情感や哲学があります。
ただ、哲学があるかどうかと、その曲を好きになるかどうかは別の問題でもあります。『関白宣言』を名曲だと絶賛する人がいる一方、楽曲で描かれる価値観が受け入れられないという人もいます。
今回の発言は、音楽の聞き手に向けてというより、作り手としてどう向き合うかという姿勢についての警鐘なのかもしれません」(同)
一方、生成AIは日々進化を続けている。
「さださんが『けっこういい』と認めるレベルまで来ており、近い将来、AIを駆使した無名のクリエイターが作った曲と、何十年も曲を書いてきた音楽家の作品が、同じヒットチャートで真っ向勝負する可能性もあります。今回の言葉には、音楽家だからこそ感じる危機感もあるのかもしれません」(同)
AIについても勉強したさだが、新しい名曲を披露する日も来るかもしれない。
