「海外オンライン秘書」と聞くと、スケジュール調整やメール対応といった事務作業を思い浮かべる人が多いだろう。しかし、その実態は想像よりもずっと幅広い。

 前回は、もなみん氏にFiverrでの経験から、Upworkでの初仕事、時給15ドルから月収100万円までの2年間の収益構造を振り返った。今回は、実際にどのような仕事を任されているのか、そして完璧ではない英語力でどう乗り越えているのかを聞く。全4回の第3回。


業者探しから現地調整まで。海外クライアントの「日本で困った」をサポート


 海外クライアントから依頼される仕事の中には、日本での生活や事業に関するさまざまなサポートもあります。


 たとえば、修理やメンテナンスを依頼する業者を探したり、見積もりを取ったり、日程を調整したり。日本語が分からない海外の方に代わって、日本の事業者との間に入り、必要なやり取りを進める役割です。


 最初は一つの依頼から始まっても、「これもお願いできる?」と相談が広がり、リサーチや各種手配など別の仕事につながることもあります。いわば、日本での「困った」を解決する便利屋のような存在です。



企画リサーチから取材交渉まで。海外クリエイターを支える仕事


 もう1つの大きな柱が、海外クリエイターのサポートです。日本に関するコンテンツを発信するクライアントの案件では、撮影許可の取得、企画のリサーチ、日本語字幕の作成、企業とのPR案件の調整など、幅広い業務を担当しています。


 企業から依頼を受けることもあれば、こちらから提案することもあり、案件が成立した際には成果に応じた追加報酬をいただくケースもあります。案件によっては、1件で数万円~十万円程度の報酬になることもあります。


 また、日本文化を海外に発信するクライアントのサポートでは、職人や事業者への取材交渉を行うこともあります。メールだけではなかなか話が進まないときには、私が電話で企画の意図を説明し、撮影や取材につなげます。当日は通訳として同行し、インタビューの文字起こしや英訳まで担当することもあります。


 こうした仕事をしていると、海外のクライアントが日本の文化や地方の暮らし、ものづくりに強く興味を持っていることに驚かされます。


 私にとっては身近すぎて気づかなかったことも、彼らから「なぜ?」「どうやって作られているの?」と聞かれることで、改めて調べたり、現地の方に話を聞いたりするようになりました。


 その中で、日本にはまだ自分の知らない魅力がたくさんあることに気づきました。特に地方には、その土地ならではの文化や技術、人の物語があります。


 海外の方の視点を通して、日本の素晴らしさを再発見し、以前よりもっと日本が好きになりました。


 だからこそ、こうした日本や地方の魅力を、もっと海外の人に届けていきたいと思っています。