「キムタクに吉野家コピペ言わせるとは…」“ネットの伝説”がまさかの商品化「注文→店員にマークされる?」の真相を吉野家に聞いてみた

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ネット黎明期に生まれ、その後も長く語り継がれてきた“吉野家コピペ”。その象徴的なフレーズが、木村拓哉を起用した吉野家の新CMをきっかけに、再び注目を集めている。往年のネットユーザーたちがざわついた理由とは――。吉野家にも話を聞いた。

【画像】25年前にネットで話題になった伝説のメニュー「大盛ねぎだくギョク」が公式で登場

「ついに公式が乗ってしまった…」

「大盛ねぎだくギョク」が、令和の吉野家に現れた。

吉野家は9月、タレントの木村拓哉を起用した新CM「オレと推し牛」篇を公開。あわせて、自分好みの牛丼の食べ方を楽しむ「推し牛」の取り組みを展開している。

そのCMで木村が注文するのが、「大盛ねぎだくギョク」だ。

吉野家公式Xでは同メニューを“通の注文”として紹介。これまで個別に注文できた「大盛」「ねぎだく」「玉子」を組み合わせ、「大盛ねぎだくギョク」という商品名で正式に販売を始めた。

すると、この言葉にネットの古参ユーザーたちがざわついた。

「ついに公式が乗ってしまった…」
「よーし、パパ特盛頼んじゃうぞ~」
吉野家コピペじゃねーかw 企画を考えた人を小一時間問い詰めたい」
「しかしこれを頼むと次から店員にマークされるという危険も伴うのでは」
「キムタクに吉野家コピペ言わせるとは…」

なぜ「大盛ねぎだくギョク」という言葉に、これほどネットが反応するのか。

元になったのは、インターネット黎明期に広く知られた、いわゆる「吉野家コピペ」だ。

発端とされているのは、ペンネーム「新爆」氏が2001年4月7日に個人サイトの日記へ投稿した文章。数日後にはネット掲示板「2ちゃんねる」へ転載され、その後、文章の一部を別の題材に置き換えるなど、さまざまに改変されながら定番ネタとして広まっていった。

内容は、150円引きのキャンペーンで混雑する吉野家を訪れた“自称・吉野家通”の語り手が、客たちに次々と毒づいていくというもの。

吉野家ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ」と持論を展開し、大盛つゆだくを頼んだ隣の客に対しては「お前は本当につゆだくを食いたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい」とヒートアップしていく。

そして終盤、「吉野家通の間での最新流行」として紹介されるのが、「大盛りねぎだくギョク」だ。「これが通の頼み方」としたうえで、「しかしこれを頼むと次から店員にマークされるという危険も伴う、諸刃の剣。素人にはお薦め出来ない。まあお前らド素人は、牛鮭定食でも食ってなさいってこった」と締めくくる。

ネットミームを意識しての企画? 吉野家に聞いてみた

今回SNSに並んだ「小一時間問い詰めたい」「店員にマークされる」といった言葉は、まさにこの約25年前の文章をなぞったものだった。

つまり、25年前にネット上で“通の注文”としてネタになった「大盛ねぎだくギョク」が、2026年になって、まさかの正式な商品名になったというわけだ。

ネットでは「ぎょくって寿司屋で使う言葉じゃないですかね」「ギョク言ったら卵のことですねって言われた事あるよw」と、“そもそも昔から本当に通じた注文だったのか”をめぐる声まで上がっている。

では、吉野家自身はこの25年前のネットミームをどこまで意識していたのか。

吉野家に尋ねたところ、今回のCMや投稿について、次のように説明した。

「今回のCMおよび投稿は、お客様それぞれに自分の好きな牛丼の食べ方を楽しんでいただく『推し牛』の取り組みの一環として企画しました」

「『推し牛』とは、誰かにオススメしたくなるような、自分の好きな牛丼の食べ方のことです。吉野家の牛丼は、トッピングを加えたり、もう1品を組み合わせたりすることで、さまざまな楽しみ方があります。

いつものお気に入りはもちろん、普段とは違うトッピングや組み合わせも試していただき、お客様それぞれに『自分だけの推し牛』を見つけていただきたいという思いから展開しています」

一方、「大盛ねぎだくギョク」という名称を採用するにあたり、いわゆる「吉野家コピペ」を意識していたのかについても尋ねたが、この点については明言しなかった。

では、「大盛ねぎだくギョク」は今回初めて生まれた注文なのか。

「『大盛ねぎだくギョク』として正式な商品名で販売するのは今回が初めてですが、以前から『ねぎだく』への変更や、『ギョク(玉子)』は販売しておりましたので、同様の組み合わせでご注文いただくことは可能でした」

「店員にマークされる」説の真相

そして、最後に一つ、気になることも聞いてみた。

本当に、これを頼むと「店員にマークされる」のだろうか……。

「『大盛ねぎだくギョク』をご注文いただいたことで、従業員がお客様を特別に意識するということはございません。今回、『推し牛』の一つとして正式に商品化しておりますので、ぜひ気兼ねなくご注文いただき、お楽しみいただければと思います」

吉野家は、店員に“マークされる”という説をきっぱり否定した。

四半世紀を経て、「素人にはおすすめできない」どころか、公式から「気兼ねなく」と太鼓判を押された“大盛ねぎだくギョク”。

どうやら2026年の吉野家では、もう店員の目を気にする必要はなさそうだ。

取材・文/集英社オンライン編集部