“かわいそう”だけでは救えない。ゴミ置き場で拾った仔猫を前に突きつけられた「拾った者の責任」と究極の決断【書評】

【漫画】本編を読む
目の前に弱った仔猫がいたら、放っておけない。けれど、命を預かることは、「かわいそう」「見過ごせない」という気持ちだけでは続かない。治療費も通院の時間も必要になるし、必ずしも元気になるとは限らない。それでも、目の前の仔猫の面倒をみることはできるだろうか。
ライブドア公式ブログ「猫の手貸して」で知られる、ぴなぱさん(@pinapapinapa)による『ねこねこネットワーク(NNN)にロックオンされています。』は、保護猫たちと出会ってきた一家の日常を描くコミックエッセイ。茶トラを保護した一連のエピソードでは、助けたい気持ちだけでは抱えきれない現実も描かれている。
さらに獣医師は、安楽死という選択肢にも触れる。拾わなければ、この子はきっとあのままゴミ置き場で終わっていた。けれど、拾った以上、それを自分で決めなければならない。
それでも、ぴなぱさんは「今日は連れて帰ってもいいですか?」と尋ねる。処置を受け、家で温め、栄養剤を与え、翌日また診てもらうことにするのだ。帰り道、仔猫を抱えて見た夕陽に「明日もここでこの景色を見られますように」と願う場面が忘れられない。今日を越せたら、また明日へ。その祈りに、静かに心を揺さぶられる。
文=アサトーミナミ
